私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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第二幕

改めて言うよ? 『自分の身近な人間が好ましくない振る舞いをしてるのを改めさせることもできない人が、まったく自分とは関わりもない相手の振る舞い

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改めて言うよ?

『自分の身近な人間が好ましくない振る舞いをしてるのを改めさせることもできない人が、まったく自分とは関わりもない相手の振る舞いを改めさせるなんてなんで思えんの?』

ってさ。意味分かんない。

私はそんなことできるなんてこれっぽっちも思わないよ。実際、私の作品について私のファンの方とレスばしてた<どこの誰とも知れない人>の振る舞いを改めさせるなんてこと、全然できてないしね。

別にその人と直接やりとりしたわけじゃないけど、私の作品の中では、

『気に入らないってだけで誰かを攻撃するのは結局自分が嫌な思いするだけ』

っていうのを描写してたりするけど、届いてないからね。

『読まれてないからだろ』

とか言うかもだけど、いや、読んでもない作品を<批評>するとか、それこそおかしいでしょ。

だから要するに<批判>と称してただ誰かを攻撃したいだけってのが丸分かりなんだよねえ。

もっとも、私の<作品>が炎上することは滅多にないけどさ。

これまた、

『名前も知られてないからだろ』

みたいに言うかもだけど、おかしいなあ? だったらフォロワーが二桁とか三桁とかって人の発言が炎上したりすんのはなんで? なんでそんな人が、炎上するほど多くの人の目に止まってんの?

まあこれも、私が、

<相手すると面倒臭い奴>

と思われてるからかもだけどさ。デビュー作はそれなりに売れたこともあってかいろいろ叩かれたりもしたけど、そういうのに対して頭ごなしに反論するんじゃなくて、

『そういう意見もありますよね』

って応えた上で、

『でも私はこう思うんです』

というのを淡々と続けてたら、いつの間にか直接は言ってこなくなったよね。今でもたまにあるから、その度に丁寧に応えてるけどさ。

でもそれが相手には『面倒臭い』らしいんだよね。

「あ、これは<面倒臭い人>だって、傍目にも思いますよ。しかも感情的になってくれれば相手も批判した甲斐があると感じるかもですけど、先生はぜんぜん相手のノリに合わせてくれませんからね。やっててつまらないんじゃないですか?」

私の担当であるさくらでさえそう言うからねえ。

だけどさ、だからこそ<批判>なんて言葉で自らの行いを正当化しようとしてる人は結局のところ、

『攻撃しやすい相手を攻撃したいだけ』

だってのがバレバレなんだよね。

<攻撃しにくい相手>

<攻撃できない相手>

は攻撃しないんだよ。ネットの匿名の陰に隠れれば大きな声も出せるけど、面と向かって強面の相手とか会社の上司には強いこと言えないだろうしさ。

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