私が異世界物を書く理由

第二幕

それとテロ行為の後で色々状況が動いたりしてるのを見て、『やっぱり暴力による革命は必要だ』とか言っちゃってるのもいるみたいだけど、あのね？

それとテロ行為の後で色々状況が動いたりしてるのを見て、

『やっぱり暴力による革命は必要だ』

とか言っちゃってるのもいるみたいだけど、あのね？　たまたま自分にとって都合のいいように動いたように思えたからって、それをそのまま肯定的に捉えるのは、浅はか以外の何ものでもないよ？

だって、暴力によって状況を変化させるのをよしとするのなら、どこかの国が日本に対して戦争を仕掛けて状況を変化させることを期待するのについても認めなきゃおかしいからね？

たまたま自分にとって望ましい方向に転がった事例だけを取り上げて暴力を肯定しようなんていうのは、典型的な＜バイアスがかかった思考＞じゃん。

物事ってのはね、いつだって自分にとって都合よく動くわけじゃないんだよ？　なんでその程度のことも理解できないの？　理解しようとしないの？

国ぐるみのテロ行為をやめさせようとして大規模な戦争まで仕掛けたのに結局テロは収まらず、それどころか排除したはずのテロ組織が国の実効支配を取り戻しちゃった事例だってあったじゃん。

上手くいくどころかかえって状況を悪くすることだってあるし、暴力によって物事を自分に都合よく動かそうとする輩に自分の行為を正当化させる根拠を与えるだけだって、なんで分かんないの？

社会に対して不平不満があるのなら、自分が猛烈に勉強して努力して＜社会を動かす側＞になればいいものを、ただただ文句を言うばっかりで自分ではロクに努力もせず、どこかの誰かが無茶をしたのを安全な所から称賛するだけとか、そんなの＜衆愚＞以外の何だって言うの？

権力を握った人らが悪辣な真似をしてあなた達にとって都合の悪い社会を作り上げてるんだとしても、その人らが、

『権力を握り社会を動かす側に立てるようになった』

のは、あくまで、

＜その立場に就けるだけの努力＞

をした結果じゃないの？

世の中を本気で変えたいと思うのなら、自分がそういう形で世の中を変えられる立場の人間になることを本気で目指すべきだと思うけど？　それを目指しもしないでどこかの誰かが力ずくで自分にとって都合よく変えてくれることをただ期待してるだけとか、そんなの単なる＜卑劣＞ってもんじゃん。

私は自分にそれだけの力がないことを分かってるから自分にできることをしようと思ってるだけだよ。私の子供達が誰かを傷付けて苦しめて貶めるようなのになってしまわないように、大切なことを教えなきゃと思ってるだけなんだ。

人の親だからね。それができればもう十分だと思ってる。