私が異世界物を書く理由

第二幕

『子供を生むのなんて自分のために決まってるだろ！』って言うかもしれないけど、そう思ってるなら好きにすればいいかもしれないけど、でもね、子供は

『子供を生むのなんて自分のために決まってるだろ！』

って言うかもしれないけど、そう思ってるなら好きにすればいいかもしれないけど、でもね、子供は＜自分とは別の人間＞なんだよ。それはれっきとした事実なんだ。

いい歳をした大人なのに事実を事実として受け止められないのがすごく多いじゃん。

歳を取って自分が衰えて運転もおぼつかないのにその事実を事実として認めずに自動車の運転を止めない人も少なくないじゃん。

『死ぬまで運転を続ける』

とか言ってそれで誰かを死なせたらどう責任を取るつもり？　どうしても必要だというのならまだしも、ただ自分の楽しみのために運転を続けてるとかだったら、他所様を命の危険に曝してまで自分の楽しみを優先するって？　それって、

『他人に迷惑を掛けてる』

ってことじゃないの？　『他人に迷惑を掛けるな』って厳しく躾けられてきたんじゃないの？　『厳しく躾けられた』ってのは嘘だったってこと？　まあ、嘘だったんだろうね。形だけ、上辺だけ、その躾の意味なんて本当は分かってなかったってことなんでしょ？

いい歳をしてそんなことも考えられないって言うの？　そんなのが＜大人＞だって言うの？　だったらやっぱり大人なんて尊敬に値しないとしか思わないなあ。

現実も受け止められない。事実を事実として認めることもできない。そんなのが大人だって言うのなら、大人なんて尊敬する価値なんかありゃしないよ？

そんな大人が親になったところで子供に対してどんな手本が示せるって？

大した人間でもないクセに子供に対しては偉そうに振る舞えるっていうのを『親のありがたさが分かった』とか言って正当化すんの？　大した人間でもないクセに偉そうに振る舞いたいから子供作んの？

普通に最低だよね。うん、やっぱ人間としての矜持なんかそこにはないじゃん。

これも何度も言うことだけど、人間だから完璧になんてなれないっていうのは確かだと思うし、それ自体は別にいいんだよ。私だって完璧には程遠いしさ。完璧じゃない私が、

『完璧でいろ！』

とか言ってて納得できる？　できないでしょ？　子供が親の言うことを素直に聞けなかったりするのも、そういう部分が往々にしてあると思うんだけど？　偉そうにしててもそれに見合った振る舞いができてないから、

『お前が言うな』

って思われてるんだってことにいい加減に気付こうよ。

と、私は自分に言い聞かせてんの。

それもなしで親なんてやってられないとも考えてるしね。

何度でも言うよ？　親が子供に対してするべきことは、

『手本を見せる』

ってこと。それだけなんだよね。子供を養育するのもその一つでもある。

『自分の行いに対して責任を負う』

っていうさ。