私が異世界物を書く理由

第二幕

人間が人間として幸せに生きてられたのは、本当に産業革命後の猛烈に発展した世界だけなの？ ほとんど進歩らしい進歩もなくて淡々と何千年も過ごして

人間が人間として幸せに生きてられたのは、本当に産業革命後の猛烈に発展した世界だけなの？　ほとんど進歩らしい進歩もなくて淡々と何千年も過ごしてた頃には幸せじゃなかったの？

まあその頃には奴隷制度もあってつらい思いをしてた人らもいたのは事実でも、だけど現代でも奴隷同然にコキ使われて搾取されてる人がいるんじゃないの？　だから延々と恨み言を垂れ流してるんじゃないの？

近代以降の世界は本当に人間にとって幸せなそれなの？

もしそうだってんなら、

『こんな世界に子供を送り出すとかそんな残酷なことはできない』

みたいなことを言う人らがいるのっておかしくない？　

私としては、進歩らしい進歩もないまま淡々と何千年も過ごしてた頃だってそれなりに幸せに生きられてた人もいたんじゃないかなあと思うんだけどね。

『どっちが幸せか？』

じゃなくて、

『どんな世界でも時代でも、幸せを掴める人は掴めるし、掴めない人は掴めない』

ってだけだと思うんだけどなあ。

ちなみに私は幸せだよ。あんな両親と兄がいまだに生きてていつか私達の生活をメチャクチャにしに来るかもしれないという不安はあっても、社会に閉塞感があって未来の展望が見えないという空気感が漂ってても、日常的な範囲では幸せなんだよ。

幸せと不幸はまったく別々に存在してるんじゃなくて、大きな不幸の中にも幸せが存在するものだという実感があるんだよね。

それに、私は法律上はシングルマザーで、事情を知らない人から見たらそれこそ、

＜不幸な負け犬＞

だったりするんじゃないの？　他人がいくら私を『不幸な負け犬だ』と思っててもさ、私自身の実感とは噛み合わないんだよ。

あ、念のため言っとくけど、私は、

『昔はよかった』

とか言いたいわけじゃないからね？

『昔も今も、大変な部分は大変だっただろうし、でも幸せに生きられた人もいたんじゃないの？』

って言いたいだけ。こちらが意図してないことを勝手に解釈加えてなんだかんだ言われたって、

『それってあなたの感想ですよね？』

みたいな話だしさ。まあ、私がこう言ってるのもさ、『それってあなたの感想ですよね？』って言われたらそうなんだろうけどさ。

でもそう思うならそれでいいんだよ。私の言ってることを＜ただの戯言＞と無視するのも自由。好きにすればいい。

だけどさ、じゃああなたは自分の人生に納得してんの？　誰かの所為にして社会の所為にして不平不満を垂れ流してってしてそれで幸せだっての？

すっごく不思議なんだよね。