上 下
786 / 1,109
第二幕

あのさあ、『子供は痛みや恐怖で躾けるべきだ!』とか言ってる人らは、そういう考えの下に<躾>が行われたことでどれだけの犠牲が出てるのか、考えた

しおりを挟む
あのさあ、

『子供は痛みや恐怖で躾けるべきだ!』

とか言ってる人らは、そういう考えの下に<躾>が行われたことでどれだけの犠牲が出てるのか、考えたことがあんの? てか、実際にそうやって躾けられてきたはずの人らが、そういう世代の人らが何をやってるのか、毎日のように見てるでしょうが。なんでその現実に目を瞑ってんの?

『<悪ふざけ>をさせないように躾ける』

なんて理屈も、その<悪ふざけをさせないための躾>で犠牲が出ちゃ意味ないでしょうが。ましてや、別に悪ふざけをしてない子供にそんな理由で犠牲を出してて、なんで正当化できると思ってんの?

要するに自分が、明らかに弱い相手を痛めつけるための言い訳として<悪ふざけをさせないための躾>を持ち出してるだけじゃん。

あのね? 相手を傷付ける可能性のある、痛みを与える可能性のある、そんな悪ふざけをしようなんてそもそも考えるのはなぜ? 話はそこからでしょ。

私やさくらの子供達は、<相手を傷付ける痛みを与える可能性のある悪ふざけ>自体をしようとはしないよ? てか、相手を傷付けたり痛みを与えることを当たり前だと思ってないからね? そういうのを<遊びとしてやるという発想>がまずないんだ。

なんでだと思う? 私や私のダンナやさくらやさくらのダンナがそういうことをしなかったからだよ。相手を傷付ける痛みを与える可能性のある行為を<遊び>としてやらなかったからね。

私の長男もさくらの長男も、<力比べ>とかはやったよ。だけどね、それはあくまでも、

『相手を傷付けたり痛みを与えたりしない範囲で』

の話。だからこそ、

<相手を傷付けたり痛みを与えないようにするための手加減>

を覚えてくれたよ。『相手を傷付けたり痛みを与えたら負け』って形だったからね。

はずみで痛い思いをさせることはあったけど、前提として『傷付けたり痛みを与えないようにするために手加減してる』から、重大なことにはなりにくい。危険なことはそもそもしない。『何が危険か?』を考えるようにしてる。

相手に怪我をさせたり痛みを与える可能性の高い行為を<遊び>と考える時点でもうどうかしてるって。

スポーツとしての格闘技とかは、きちんとお互いに対面して双方共に気構えを作ってから覚悟の上ですることでしょうが。試合が始まってんのにそれでも油断してたりしたんならさすがにその方が悪いってことにもなるしさ。

だけど、<遊び>は違うでしょ。

『痛みを感じなきゃ手加減もできるようにならない!』

とか言うのも理屈としておかしい。

『相手に痛みを与えないように手加減をする』

って形で手加減を覚えることもできるでしょうが。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

【完結】私は悪い父と母の、娘だった。かつてのお人形は救われたのでしょうか?

BBやっこ
大衆娯楽
以前とガラっと変わった生活。 わたしは、パパとママの隠していたお人形を見た。 店の倉庫、奥の部屋。代わって祭事に出席してあげると、わたしは健康で過ごせるんだって。 お人形を投げて、倒すのもワザワイを払うためでパパとママがやってた。 秘密にしないといけないお人形。悪いものを代わってもらえて、わたしたちは幸せになる。 …そう教わったとおりではなかったと分かったのは成長してからだった。※序盤、むなくそ悪い展開注意

王女、騎士と結婚させられイかされまくる

ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。 性描写激しめですが、甘々の溺愛です。 ※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

ぽっちゃりOLが幼馴染みにマッサージと称してエロいことをされる話

よしゆき
恋愛
純粋にマッサージをしてくれていると思っているぽっちゃりOLが、下心しかない幼馴染みにマッサージをしてもらう話。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

私に姉など居ませんが?

山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」 「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」 「ありがとう」 私は婚約者スティーブと結婚破棄した。 書類にサインをし、慰謝料も請求した。 「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」

断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた

兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。

処理中です...