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第二幕

突然、異世界になんか放り出されたら、『そもそも現地の環境に適応できるのかどうか?』ってことを気にする人もいるよね? 呼吸ができるかどうかって

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突然、異世界になんか放り出されたら、

『そもそも現地の環境に適応できるのかどうか?』

ってことを気にする人もいるよね? 呼吸ができるかどうかってのもそうだし、現地の細菌やウイルスに対応できるかどうか?ってのを考えちゃうんでしょ?

それって結局、

『何らかの庇護を受けられなければ生きていくこともままならない』

ということだよね?

そう考えたら赤ん坊にまず必要なものが何なのか、分からない?

一にも二にも、

『守られること』

『安心感を得られること』

だと思うんだけど?

そして安心感を得られるには、自分の周りにいる巨大な怪物みたいなのが、自分に対して危害を加える存在じゃないという実感を得るってのが必要なんじゃないの?

それなのに、赤ん坊に対して怒鳴ったり叩いたり。

自分が異世界に飛ばされて周りにいるのが言葉も通じない凶暴そうな巨大な怪物だった時にどう感じるか想像してみたらいいんじゃないの?

私はそんなこと想像したらそれこそ頭がおかしくなりそうな気がするよ。

その世界のルールとかを理解する以前に、てか、言葉も分からないのに、自分と全く違う巨大な凶暴な怪物のルールを理解しろとか言われたって、

『そんな無茶な!』

としか感じないよ。

だから私は、子供達に対して、まず、

『ママとパパのそばは安心できる場所だよ』

『ママもパパもあなた達の味方だよ』

ってのを実感してもらうのを優先しただけだよ。この世界のルールを理解してもらうのなんて、言葉の意味がちゃんと理解できてコミュニケーションが成立するようになってからで十分に間に合うよ。

何よりまず、信頼してもらえてないと、話を聞こうって気にもなってもらえないでしょ?

『信頼できるかどうかじゃなくルールは守らなきゃダメだろ!』

とか言うかもだけど、ええ~? 

『自分が納得できないルールなんか守らなくていい』

みたいに思ってるような人らがそれを言う? 交通法規とかでも、

『制限速度なんか守らなくていい』

『路上駐車だってしていい』

『信号のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしていても止まらなくていい』

『自転車は夜でもライトを点けなくていい』

『横断歩道を渡ってたら遠回りになるから横断禁止のところでも渡っていい』

みたいなことを考えてるような人がそれを言っちゃうの?

そんなの、『ルールを守る』ってことじゃなくて、自分の一方的な都合を押し付けようとしてるだけじゃん。

ルールを守らない人がルールを語るとか、いやいや、冗談もほどほどにしてほしいよね。

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