私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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第二幕

<激しい気性>というのは生まれつき備わっていても別に不思議じゃないと思う。<生まれつきの性格・気性>というものがあるだろうなというのは否定

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でもその一方で、長男と次女は気性も穏やかなんだけど、長女はちょっと激しい気性をしているという面もある。

これはまさに、<生まれついての気性>なんだろうな。

加えて、長男と長女は年子だから、初めての子育てをしつつ長女も産んだこともあって、私自身少し精神的に不安定な部分があったと思う。だからまあ、きつい言い方をしちゃうこともあったりしたんだよね。

それが長女の元々の気性とも相まって、今の彼女を形成してる可能性は、否定はできないかな。

だから、仕方ない一面もありつつも、私自身の<未熟さ><至らなさ>が原因になってる可能性は非常に高いわけで、それを私以外の誰かの責任にするつもりはないんだよ。

ましてやテレビとかの所為にするつもりはね。

だって、長男や長女が小さかった頃にはテレビなんて見せなかったから。それなのに激しい気性を見せるということは、テレビの他に原因があるという何よりの証拠でしょ?

<激しい気性>というのは生まれつき備わっていても別に不思議じゃないと思う。<生まれつきの性格・気性>というものがあるだろうなというのは否定はしない。だけどそれがすべてを決めるとは、私はまったく思わない。

生まれつきの性格や相性というものがあったってそれと上手く付き合っていく方法はあるし、それを教えるのが<親の務め>ってものだと思うんだよね。

『生まれつきすべて決まってる』なんてのは、責任の放棄だし、ただの怠慢だ。

長女のことは主にダンナとダンナの親戚が対処してくれている。ダンナとダンナの親戚は、そういうことについて対処してきた経験が私よりずっと豊富だからね。私はただ、長女のことを抱きしめてあげて、改めて手本を示すだけだよ。

それしかやりようがない。特に不安定になっていた時期に巻き戻してやり直すことができない以上はね。

大丈夫。そういうのはちゃんと上書きできる。実際、長女は自分の気性と上手く折り合いをつける努力をしてくれている。

私達の前以外ではそういう部分は見せないようにしてくれてる。他の誰かに対してきつく当たるようなことはなるべくしないようにしてくれてるんだ。もうこの時点で、『生まれつきの性格や気性だけですべて決まるわけじゃない』ってのは分かるしさ。

『激しい』とか『穏やか』とか『朗らか』とか『内向的』とか、そういう大まかな性格や気性については、なるほど<生まれつき>というのはあるかもしれないね。だけど、<悪辣な狡さ>というのは、性格とか気性とかとは違うでしょ。それはあくまで<知性>の範疇だと思う。<頭の使い方>だよ。だから後天的な学習からくるもののはずなんだ。

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