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第二幕

『私がどうして今の私になれたのか?』って考えたら、結局、一にも二にも、『子供達をこの世に送り出したのは、何をどう言い訳したって私とダンナの

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『私がどうして今の私になれたのか?』

って考えたら、結局、一にも二にも、

『子供達をこの世に送り出したのは、何をどう言い訳したって私とダンナの勝手だよね』

という現実と向き合うことができるようになったから。

人間の親が一番向き合いたがらない部分と向き合うことができるようになったらさあ、子供との関係のほとんどが説明ついちゃって何も怖くなくなったんだよ。

だってそうじゃん?

『生んでくれなんて頼んでない!』

とか言われたって、

『はい、そうですね。おっしゃる通りです。私があなたを勝手に生みました』

としか応えようがないし、

『なんで生んだ!?』

って言われたら、

『みんなで一緒に幸せになりたいから』

と応えるだけで済むもんね。で、『みんなで一緒に幸せになりたいから』って言うんなら、子供を人間じゃない動物扱いなんてできないし、人形でもロボットでもないってはっきり言えるじゃん。

人間である自分が生んだ子供を人間じゃない動物扱いしておいて『みんなで一緒に幸せになろう』とか、

『何言ってんの?』

としか思わないんだよね。明らかに、

『自分に都合のいいのに育たなきゃ人間扱いしないし、人間にならないなら<みんな>の範疇には入れない』

って言ってるのと同じだしさ。

あのね? 人間である自分が生んだのならそれは<人間>なの。人間じゃないって言うならそれは<親>も人間じゃないことでしかないの。その当たり前のことを私は認めてるから今の自分になれた。そうじゃなきゃ、

<ただただ自分だけが幸せになりたい、いい思いをしたい、自己愛モンスター>

になってたと思う。

『自分が生んだ子供をどうしようが親の勝手だろ!』

とか言って自分の子供を人間扱いしないようなのが人間ぶってるんだよ? 普通に考えてまともじゃないじゃん。

まあそんなのでも生物学的には<ホモ・サピエンス・サピエンス>なわけで、分類学上は<人間>なんだけどさ。でも、だったら<自分の思い通りにならない子供>だって<ホモ・サピエンス・サピエンス>であって、れっきとした<人間>でしょ? どんなにオカルト振りかざしたってその事実は変わらない。

オカルトに傾倒するのってさ、

『現実を見たくない』

からじゃん? 現実と向き合うこともできない大人って、本当に<大人>と言えるの? それって、

<歳を取っただけの子供>

じゃないの?

子供って空想大好きだったりするしさ。

いや、別に大人だって空想好きでもいいんだよ。私だって好きだし、好きだから作家なんかやってるんだし。

ただ、『空想と現実の区別は付けなきゃね』って思ってるんであってさ。

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