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第二幕

そうだよ。人間って本質はそうなんだ。泣き喚いて涎や鼻水垂れ流してゲロ吐いておしっこ漏らしたりウンチ漏らしたり、そうやって育ってきて、大人に

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そうだよ。人間って本質はそうなんだ。泣き喚いて涎や鼻水垂れ流してゲロ吐いておしっこ漏らしたりウンチ漏らしたり、そうやって育ってきて、大人になってからでさえ酔ってゲロ吐いておしっこ漏らしてウンチ漏らしてなんてことするじゃん。

だったら暴力でメチャクチャにされたりしたらそれこそ汚かったりする。

カッコよくもなんともない。現実の暴力ってそんなもんでしょ? なんでそれを自慢できると思うの? 美化できると思うの?

『事件にならないように手加減できる』

とか、ドヤ顔で言うこと?

『いちいち面倒なことを気にして不自由で窮屈な思いしてるお前らと違って、自分らは好きに生きれてるからwww』

みたいに思ってるのかもだけど、ええ? 自分と類友かつ格上の相手にはへつらうクセにそれ言っちゃうの? どんな生き方してたって、結局は上下関係あるし自分を縛るルールはあるじゃん。ホントに『都合の悪いことは力でどうにかする』んじゃなくて実際はただ見ないようにしてるだけだよね? 自分じゃどうにもできないことについては、なんだかんだ言ったってそれじゃん。

大きな口を叩くわりにはさ。

私だって自分の力じゃどうにもできない相手には無駄に逆らったりはしないだけだよ? あと、無駄に敵を作ろうとはしないだけ。私自身は非力だし、『なるべく敵を作らないようにする』のは、<非力な者の生きる知恵>ってもんだよ。

野生の生き物だって、びっくりするくらい貧弱で脆弱なのもいたりするじゃん。だけどそういうのだってちゃんと生きてる。生き延びてきてる。逆に、強大な捕食者プレデターのはずの猛獣が絶滅してたりもする。非力な人間風情に絶滅させられたのだっているじゃん。

<弱肉強食>なんてのは、自然のごくごく一面でしかない。実際には、

『生き延びたモノの勝ち』

ってだけ。まあ、実際にはどの時点で『生き延びた』って言えるのか分からないけどさ。今は生き延びてきてる生き物だってここから先、どんな形で絶滅するか分からないし。

それに私自身は非力だけど、『強者を味方につける』という形で生き延びることはできるよ?

<非力>だから<弱者>とは限らない。最近は特にそういうのを思い知らされたりしてるんじゃないの? 

<大きな声という強い力を得た元弱者>

みたいなのが現れて、それにムカついたりしてるんでしょ?

『お前のどこが弱者だよ!?』

って感じでさ。

<力>ってものにもいろんな形があって、いろんな方向性のそれがあって、要はどう活かすかの問題なんだよね。

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