私が異世界物を書く理由

第二幕

『喧嘩でやりすぎないためには喧嘩慣れすることが大事』みたいに考えてる人って、完全に認知が歪んでるよね。前提がおかしいんだよ。そもそも喧嘩なん

『喧嘩でやりすぎないためには喧嘩慣れすることが大事』

みたいに考えてる人って、完全に認知が歪んでるよね。前提がおかしいんだよ。そもそも喧嘩なんかしなきゃいいだけなのに、することが前提になってるしさ。

アニメや漫画や小説やゲームの中の世界が基準になってんの。なるほど現実にもそういう集団は確かにいるんだろうけどさ。それってただの＜反社会的集団＞だよねえ？

どうしてそんなのを基準に考えてんの？　アニメや漫画や小説やゲームの中の世界を基準に考えてるんなら、アニメや漫画や小説やゲームが犯罪を助長してるって説が正しいってことになっちゃうよ？

私としてはそんなの嫌なんですけど？

暴力で他者を思い通りにできるのが当たり前の世界にしたい人なんかとは親しくなりたくないなあ。

だから私は、作品の中で暴力を肯定したりしないんだよ。理不尽な攻撃者に対しては防衛も必要なのは事実でも、

『相手を自分の思い通りにするために暴力を用いる』

なんてのは絶対にお断り。それを是認する人とは関わりたくもない。ダンナは世界中を渡り歩いてきたけど、実際にそういうのを目撃してきたからこそ暴力を肯定しないんだよね。それがどれだけ、私の子供達と同じような子供達を傷付け苦しめ虐げて、そして暴力で自分の我儘を通そうとする人間を再生産するかを見てきたからさ。

アニメや漫画や小説やゲームの中でそういうのが格好良く描かれてるのは、所詮は＜嘘＞だからだよ。都合の悪い部分はトリミングして描くことができる嘘だから、

『格好よく描く』

ってことができてしまう。だけどね。現実はそうじゃない。痛みも苦しみも、格好よくなんてないし、都合よくスカッとする展開もない。ただただ胸糞悪くて醜くて痛ましいだけなんだってさ。

痛みで泣き喚いて涎や鼻水垂れ流して、ゲロ吐いて、失禁したり脱糞したり、グロというよりもただただ『汚い』。実際の暴力の現場ってそうなんだって。

私も必ずしも自分の目で見たわけじゃないし経験したわけでもない。あくまで実際にそれを見てきた経験者の話を聞いたってだけ。でもさ、暴力云々のそのものを目撃しなくたって、人間ってそうでしょ？　子供を育ててきたら、泣き喚いて涎や鼻水垂れ流してゲロ吐いておしっこ漏らしたりウンチ漏らしたりなんて現場、遭遇するじゃん。人間ってそういうものだって思い知るじゃん。

だから暴力でメチャクチャにされたりしたらそうなるってくらい、想像できない？

ああ、子供だけじゃないな。介護の現場とかでも、人間ってどんなものか思い知るんじゃないの？