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第二幕

『相手を喜ばせないと対価は得られない』あ~、それはある意味、真理だと思う。対価を、見返りを、しっかりと得たいなら、相手を喜ばせないと結局は

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『相手を喜ばせないと対価は得られない』

あ~、それはある意味、真理だと思う。対価を、見返りを、しっかりと得たいなら、相手を喜ばせないと結局はダメだよね。

商売、特にエンターテイメントの場合は特にそうなんだろうけど、『売れる』には、

<お金を出してくれる人>

を喜ばせないとダメだってのは間違いなくある。結局、『ウケる』ってことが大事なんだろうね。

でもさ、そこで、

『自分の作品を理解してくれない読者や視聴者が悪い!』

考えちゃうのも違うんじゃないのかな。自分の作品がウケないのを受け手側のせいにしちゃったらもう、そっから先には進めない。

それも事実だと思う。だから私は、自分の作品がメジャーになれないことを読者の所為にしようと思わないんだよ。

私の知ってる漫画家さんに、ラノベのコミカライズをやってる人がいるんだけど、自分の好みのジャンルのそれじゃないのを描かされてることでかなり愚痴をこぼしてたりもしたな。

ただまあ、こう言ったらなんだけど、その人のオリジナルの漫画が売れないから、コミカライズの仕事を回してもらってるっていうのが事実だよね。

それについては本人も分かっていつつも、そこで、

「私の作品が売れないのは、読者に読解力がないからだ!」

とか言っちゃってたのを聞くと、

『あ~……』

って感じにはなっちゃうかな。そう思いたくなるのは分かるんだけどさ、共感もできるんだけどさ、でもやっぱり、

『それを言っちゃおしまいだよね』

とは思っちゃうんだよ。

『相手を喜ばせられない』

『お金を出したいと思わせられない』

作品しか作れないというのは、やっぱり自分自身の問題だからさ。

商売である限りは、

<お金を出したいと思えるもの>

であることがキモなんだよね。

しかもこの話、翻って読者や視聴者の方にも当てはまるんだよ。

だって、いるじゃん?

『こんなくだらない漫画やアニメやラノベが売れるのは、読者や視聴者の質が下がったからだ!』

とか言っちゃう人が。

まあこれは、読者や視聴者のふりをした同業者の可能性もあるけどさ。自分の作品が売れない原因を読者や視聴者の所為にしてるっていうね。

それを言ってるのが本当に読者や視聴者なのか、それとも読者や視聴者のふりをした同業者なのか、その辺りについては私には分からないけど、そういうのはやっぱり筋違いだとすごく感じる。

誰かを貶めることで自分の価値が上がるわけじゃないのにさ。

そういうことについても、やっぱり親として自分の子供には伝えておかないといけないなとは思ってるんだ。

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