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第二幕
自分に子供が生まれたのに、経験者であるはずの親に頼りたくないというのは、自分に対する自分の親の接し方に齟齬を感じてたという何よりの証拠じゃ
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自分に子供が生まれたのに、経験者であるはずの親に頼りたくないというのは、自分に対する自分の親の接し方に齟齬を感じてたという何よりの証拠じゃないの? 真っ先に自分の親に頼るんじゃなくて、見ず知らずの赤の他人のアドバイスをもらいたいと考えるのなんて、普通に考えておかしいじゃん。
『他所の家に嫁に行ったんだから自分の親を頼るなんておかしい!』
って言うかもだけど、いやいや、
『嫁に行く』
っていう考えはもう時代遅れなんでしょ? だったら母親が自分の親を頼っても何もおかしくないじゃん。
それでもなお、
『頼るなら夫の親』
とか言うんだったらさあ、<夫の親>を頼ればいいんじゃないの? 何しろ、<愛する人を育ててくれた恩人>なんだし、何より経験者じゃん。それはそれは頼りになるはずでしょ? なのに実際には、夫の親どころか自分の親にさえ口出しして欲しくないって言う人が多いよね? しかも見ず知らずの赤の他人を頼ったりさえする。
なんでそんな風に他所様の手を煩わせようとするの? ましてや、それこそどこの誰かも分からない、どういう人間なのかさえ分からない、ネットの向こうの有象無象に相談しようと考えるとか、ありえないでしょ? で、案の定、袋叩きにされたりとかしてる。
悩みが解決するどころか、余計に嫌な思いしてるだけじゃん。
そんなんでも自分の親より夫の親より、どこの誰かも分からない、どういう人間かも分からない、<ネットの向こうの赤の他人>の方が頼りになりそうな気がするっていうのがもう、何よりの答でしょ。
『自分の子供とさえ良好な関係を築くことができなかった親だった』
っていうさ。
私がダンナのお母さんになら頼ってもよかったって思えるのは、一にも二にも、
<ダンナを育ててくれた方>
だからだよ。ダンナの考え方や価値観や在り方の基本を作ってくれた方だから、信頼できると感じたんだ。
だけど残念ながら鬼籍に入っちゃっててもう話を聞くこともできないから、アドバイスを受けることもできないから、ダンナやさくらと一緒に手探りで、ダンナのお母さんの振る舞い方を思い出してもらいつつ、なんとか子供達を育ててきたんだよ。
自分の親はまったくあてにできないし、さくらの両親もうちの両親に比べればずっとマシだけどいろいろ事情があってこっちのことまでは構ってられないような状況だったから頼るわけにもいかないしで、けど、だからって、どこの誰かも分からないどういう人間かも分からないような赤の他人に頼ろうとはさすがに思わなかったよ。
『他所の家に嫁に行ったんだから自分の親を頼るなんておかしい!』
って言うかもだけど、いやいや、
『嫁に行く』
っていう考えはもう時代遅れなんでしょ? だったら母親が自分の親を頼っても何もおかしくないじゃん。
それでもなお、
『頼るなら夫の親』
とか言うんだったらさあ、<夫の親>を頼ればいいんじゃないの? 何しろ、<愛する人を育ててくれた恩人>なんだし、何より経験者じゃん。それはそれは頼りになるはずでしょ? なのに実際には、夫の親どころか自分の親にさえ口出しして欲しくないって言う人が多いよね? しかも見ず知らずの赤の他人を頼ったりさえする。
なんでそんな風に他所様の手を煩わせようとするの? ましてや、それこそどこの誰かも分からない、どういう人間なのかさえ分からない、ネットの向こうの有象無象に相談しようと考えるとか、ありえないでしょ? で、案の定、袋叩きにされたりとかしてる。
悩みが解決するどころか、余計に嫌な思いしてるだけじゃん。
そんなんでも自分の親より夫の親より、どこの誰かも分からない、どういう人間かも分からない、<ネットの向こうの赤の他人>の方が頼りになりそうな気がするっていうのがもう、何よりの答でしょ。
『自分の子供とさえ良好な関係を築くことができなかった親だった』
っていうさ。
私がダンナのお母さんになら頼ってもよかったって思えるのは、一にも二にも、
<ダンナを育ててくれた方>
だからだよ。ダンナの考え方や価値観や在り方の基本を作ってくれた方だから、信頼できると感じたんだ。
だけど残念ながら鬼籍に入っちゃっててもう話を聞くこともできないから、アドバイスを受けることもできないから、ダンナやさくらと一緒に手探りで、ダンナのお母さんの振る舞い方を思い出してもらいつつ、なんとか子供達を育ててきたんだよ。
自分の親はまったくあてにできないし、さくらの両親もうちの両親に比べればずっとマシだけどいろいろ事情があってこっちのことまでは構ってられないような状況だったから頼るわけにもいかないしで、けど、だからって、どこの誰かも分からないどういう人間かも分からないような赤の他人に頼ろうとはさすがに思わなかったよ。
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