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第二幕
あと、フィクションの中の登場人物の振る舞いについていちいちリアルにキレ倒す意味が分からない。それがどんなに嫌な奴だとしても、憎たらしい奴だと
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あと、フィクションの中の登場人物の振る舞いについていちいちリアルにキレ倒す意味が分からない。
それがどんなに嫌な奴だとしても、憎たらしい奴だとしても、それはあくまで作劇上<そういうキャラクター>として作り上げられているだけなんだから、あくまでそういう役割を演じているだけじゃん。フィクションと現実の区別をつけられているんなら、そんなことでマジギレする必要なんかどこにもないじゃん。
ましてや、国家に雇われている<殺し屋>なんて、国からその命令を受けてやってるだけでしょ? そんな組織の存在を知っている人間が個人で命令を拒絶しようとしたらどうなるか想像くらいつかない? 軍の兵士が命令に背いただけでもただじゃ済まないだろうに、そういう表に出せない活動をしている工作員なんてそれこそ闇から闇へということになりそうなんだけどさ。
軍の兵士が戦場で敵国人を何人殺そうと罪には問われないだろうしそれこそ場合によったら英雄扱いだよね。そういう人は戦場から生きて帰っても幸せになっちゃいけないの? 国に命令されて戦場に行って生きて帰るために必死になって自分の役目を果たしただけなのに、国に命令されて人を殺したからってその報いを受けなきゃならないって、あんまりにも酷いってもんじゃないの?
だからさ、その場合に責任を負わなきゃいけないのは国の方だと思うんだけど?
まあ確かに命令もされてないのに非戦闘員とかを殺したりしたらそれは<戦争犯罪>になるのかもしれないけどさ。
これがもし、幼い頃から<殺し屋という道具>として育てられて人間として扱われてこなかった人だったらそれこそ普通の人と同じ感覚を持っていられるはずがないじゃん。
そう、自分が道具として育てられたんなら、
<都合の悪い他者は人間と見倣さない感覚>
を持って育っても何も不思議はないと思うんだけどね。
現実に当てはめて考えるならそこまで考えなきゃおかしいでしょうが。
フィクションの中のキャラクターの振る舞いについて、自分にとって都合のいい現実の一部分だけを切り取って当てはめようなんて、それ自体がもう現実じゃないよ。
それとも何?
『ネタで言ってるだけなのにマジレスすんな!』
って? はあ? 自分はフィクションというネタにマジレスしといて、何言ってんの?
なんでそんなに自分にばっかり甘いの?
なんでそんなに自分ばっかりが好き勝手できると思うの?
だからさ、私は、ちゃんとフィクションと現実の区別を付けられるようにしてあげなくちゃと思ったんだ。じゃないと、こんなことするからね。
それがどんなに嫌な奴だとしても、憎たらしい奴だとしても、それはあくまで作劇上<そういうキャラクター>として作り上げられているだけなんだから、あくまでそういう役割を演じているだけじゃん。フィクションと現実の区別をつけられているんなら、そんなことでマジギレする必要なんかどこにもないじゃん。
ましてや、国家に雇われている<殺し屋>なんて、国からその命令を受けてやってるだけでしょ? そんな組織の存在を知っている人間が個人で命令を拒絶しようとしたらどうなるか想像くらいつかない? 軍の兵士が命令に背いただけでもただじゃ済まないだろうに、そういう表に出せない活動をしている工作員なんてそれこそ闇から闇へということになりそうなんだけどさ。
軍の兵士が戦場で敵国人を何人殺そうと罪には問われないだろうしそれこそ場合によったら英雄扱いだよね。そういう人は戦場から生きて帰っても幸せになっちゃいけないの? 国に命令されて戦場に行って生きて帰るために必死になって自分の役目を果たしただけなのに、国に命令されて人を殺したからってその報いを受けなきゃならないって、あんまりにも酷いってもんじゃないの?
だからさ、その場合に責任を負わなきゃいけないのは国の方だと思うんだけど?
まあ確かに命令もされてないのに非戦闘員とかを殺したりしたらそれは<戦争犯罪>になるのかもしれないけどさ。
これがもし、幼い頃から<殺し屋という道具>として育てられて人間として扱われてこなかった人だったらそれこそ普通の人と同じ感覚を持っていられるはずがないじゃん。
そう、自分が道具として育てられたんなら、
<都合の悪い他者は人間と見倣さない感覚>
を持って育っても何も不思議はないと思うんだけどね。
現実に当てはめて考えるならそこまで考えなきゃおかしいでしょうが。
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それとも何?
『ネタで言ってるだけなのにマジレスすんな!』
って? はあ? 自分はフィクションというネタにマジレスしといて、何言ってんの?
なんでそんなに自分にばっかり甘いの?
なんでそんなに自分ばっかりが好き勝手できると思うの?
だからさ、私は、ちゃんとフィクションと現実の区別を付けられるようにしてあげなくちゃと思ったんだ。じゃないと、こんなことするからね。
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