私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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第二幕

まあそれはそれとして、創作に関する話に戻るとさ、家ではアニメとかについても、家族みんなで見てることが多いんだよね。だから必ずしも好みに

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まあそれはそれとして、創作に関する話に戻るとさ、家ではアニメとかについても、家族みんなで見てることが多いんだよね。だから必ずしも好みに合わない作品でも、それぞれ、『そうはならんやろ!』みたいにツッコミとかを入れながらワイワイ楽しく見てるんだよ。

そうしたらさ、作品に対するツッコミもその時点で終わっちゃうんだよね。

『ツッコミどころも含めて作品そのものを楽しんじゃってる』

から、その時点で十分にその作品を見た意味が成立しちゃってるんだよ。わざわざネットを使って作品をあげつらって、見ず知らずのどこかの誰かの共感を得ようとする必要もないんだよ。

確かに、<一人で見てたらいたたまれなくなる作品>というのはある。それは事実だ。だけどそれすら、一つの部屋に集まってみんなでワイワイ言いながら見てたら、それ自体が楽しみになるし、<ツッコミどころの多い作品を見た時間>も楽しみとして昇華できると思うんだけどなあ。

そうやって一つの部屋に集まって一緒に<ツッコミどころの多い作品>を楽しめる人はいないの?

これは決して、

『家族を作れ』

とか、

『友達を作れ』

とか、そういう事を言ってるんじゃないの。特に家族については、別に新しく作らなくたって、元々いるんでしょ? 人間として生まれたんならさ。

まあ、中には天涯孤独だっていう人も当然いるとは思うけど、それについては本人に責任はないと思うけど、でも、ネット上で悪態吐きまくってる人達が全員、天涯孤独ってわけじゃないよね? ただ単に自分の家族と良好な関係を築けなくて孤立してるだけという人も多いんじゃないの?

そうやって自分が家族の中で孤立してるからって、ネットで悪態つきまくって他の人を嫌な気分にさせて憂さを晴らそうとか、ただただ大迷惑なだけなんですけど? それで、

『つまらない作品を見せ付けられるのは迷惑!』

だとか、『どの口が言うの?』って話だと思うけど?

迷惑かけてるのは自分じゃん。

親が自分のことを一人の人間として扱ってくれない。認めてくれない。それは確かにつらいことだと思う。私も両親や兄からは人間として、扱ってもらえなかった。認めてもらえなかった。接してもらえなかった。だから家庭では孤立してた。アニメとか特撮とかも一人で楽しむしかなかった。

家族との関係を改善しようにも、こちらから歩み寄ろうとしても取り付く島もなかった。自分自身が親になって、努力するべきは子供の方じゃなくて親の方だということも思い知った。

だけどさ、『親のせいにするな』って言うなら、自分の不遇を、他所様に迷惑をかける形で憂さ晴らししようとするのは、それこそお門違いじゃん。

他所様にはそれこそ何の関係もない話なんだから。

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