私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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第二幕

だからさ、例えば創作の中では、<人間を人間として接するのが当たり前の世界>だって描けるじゃん。ある種の<思考実験>として、『人間を人間として

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だからさ、例えば創作の中では、

<人間を人間として接するのが当たり前の世界>

だって描けるじゃん。ある種の<思考実験>として、

『人間を人間として接することしか知らない子供がどう生きていくか?』

ってことも試せるじゃん。

自分も人間で、相手も人間だってことをちゃんと知ってるから、相手が完全に自分の思い通りに動いてくれるわけじゃないこともちゃんと理解してるわけ。だって自分が他の誰かの思い通りに常に動けるわけじゃないことは分かるじゃん。ロボットじゃなく人間として生きてるならそれが当たり前じゃん。

些細なことで怒鳴られたり叩かれたりするのは嫌じゃん。だから、自分と同じく<人間>である相手も些細なことで怒鳴られたり叩かれたりするのは嫌だって理解してる。

罵られたり嘲られたり蔑まれたりするのは嫌だから、自分と同じく人間である相手も罵られたり嘲られたり蔑まれたりするのは嫌だって理解してる。

そんな子供が、他者とどんな風に接すると思う? ちゃんと相手が自分の思った通りに動いてくれるとは限らないことも理解してるんだよ? 怒鳴られたり叩かれたりするのは嫌だって理解してるんだよ? 罵られたり嘲られたり蔑まれたりするのは嫌だって理解してるんだよ? それでどんな接し方をすると思う?

そこでさ、その子以外の子が、他者を人間として接することを理解してなかったりしたら、一方的に自分の多いどおりに動くのが当たり前と押し付けてきたり、ちょっと気に入らないことがあるだけで怒鳴ったり叩いたり、罵ったり嘲ったり蔑んだりしてきたら、確かにつらいだろうね。病んじゃうかもしれない。

でもさ、周りの子も同じように、他者を人間として接することを理解してたらどう? そこにどんな問題が生じると思う? 自分も相手もお互いに人間同士だって理解してて、自分の思い通りにならなくてもそれは当然だってお互いに思ってるんだよ? 自分の勝手な都合を一方的に押し付けたりしてこないんだよ?

そこでどんな問題が生じるのかなあ?

『自分はちゃんとしてても周りの奴らはちゃんとできない奴らばっかりだ!!』

とか言う人もいるかも知れないけど、それがもうおかしいよね。そんな風にして自分以外の人を見下してる人間って、傍から見たらどんな風に見えるかなあ? 

と言うか、そういう態度って、相手をちゃんと人間として見做してないよね? 人間として接してないよね? じゃあそもそも、大前提が成り立たってないじゃん。

『相手を人間として接する』

ってのはさ、ただの<お人好し>じゃないんだよ。相手が自分の思い通りに動いてくれるとは限らないことを理解してるからね。

相手が常に自分にとって都合よく振る舞ってくれると考えるのは、それは、

『相手を人間と見做してる。人間として接してる』

とは言わないんだよ。

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