私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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まーだ、『自分はこのキャラは好きになれない。だからこの作品は面白くない』とか言ってんの? だからそれ、ただの<好み>だから。何度も言うように

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まーだ、

『自分はこのキャラは好きになれない。だからこの作品は面白くない』

とか言ってんの? だからそれ、ただの<好み>だから。何度も言うように、万人の好みに合うものなんて作れないから。

ある読者や視聴者の好みに完全に合致する作品を作ったって、それが大ヒットする保障なんて一ミリもないから。

現に、大ヒットしてる作品に対してもケチ付けるのはいるじゃん。『鬼と戦うあれ』とか、『海賊王を目指すあれ』とか、『体は子供で頭脳は大人な探偵が事件を解決するあれ』とか、『人造人間が出てくるあれ』とか、『呪いで大変なことになるあれ』とか、ヒットしてるはずなのにやっぱりケチ付けるのはいるよね?

なんで? なんで、

『自分の好みに合わせて作られてない』

それがヒットしてんの?

もうその事実を見るだけでも、

『万人の好みに合う作品』

なんて作れないってことは分かるよね? <漫画の神様>だって、<歴史的な文豪>だって、<アニメ映画の巨匠>だって、すべての人の好みに合うものを作ることは不可能だったじゃん。

なんでその事実から目を逸らすの? それでなんで、

『自分の好みに合わせたらいい作品になる』

とか思えんの? 意味が分からないよ。

自分の<好み>が、<感性>が、万人のそれと一致してるとか、なんでそんな妄想できんの?

私が好きな作品だって、ボロカスに貶されてたりするよ。だけど私はその作品が好きだし、面白いと思う。他人がどれだけ貶そうと、私にとってはそんなの何の関係もない。

私は私だ。他の誰かじゃない。他の誰かの<好み>や<感性>なんか、私にはどうでもいいんだ。

私は私を肯定する。私の<好き>は、私のものだ。他の誰のものでもない。

だから翻って、私の<好き>が絶対の価値だと言うつもりもない。

それだけのことなんだよ。

自分の好みに合わないというだけで貶すとか、『何様だ?』って話だよ。

私が、自分の好みに合わない作品を貶してたら、

『何様だ!?』

って思うでしょ? なんでそれで、自分が好みに合わない作品を貶してたら『何様だ!?』って言われないとか思えんの? 

他人ひとのフリ見て我がフリ直せ』

が、なんでできないの? 親はそういうことを教えてくれなかったの?

私は自分の子供達にそれを教えてるよ? だから私の子供達は、自分の好みに合わないからってネットで貶したりしないよ。

それは、自分の気に入らない相手だからってネットで貶したりしないという意味でもある。

当然、誰かを死ぬまで追い詰めようなんて、しないんだよ。

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