私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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批判がなければ質を上げることはできないみたいに思い込んでるみたいだけど、自分の好みを押し付けることが<建設的な意見>だとでも思ってる?

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批判がなければ質を上げることはできないみたいに思い込んでるみたいだけど、自分の好みを押し付けることが<建設的な意見>だとでも思ってる? それはちょっとね~。

そうだよね。<批判>って言うより、ただ単に自分の好みを押し付けようとしてるのがほとんどだと思うけど? 自分の好みどおりに作ったらいいものになるとでも思ってる? それは、作り手側も、多くの場合、やってることだよ? 私なんか、その最たる者の一人かな。

自分の好みを基準にして作品作りをしてる。でも、その私の好みが合わない人も多いから、アンチも多い。

作り手だって、たいていが読者だったり視聴者だったりしたんだよ? 読者だったり視聴者だったりした時に、

『こういうのが読みたい。見たい』

と思ってて作ってるのも多いと思うけど? だけどそんな自分の<好み>が他人と合わないこともある。

じゃあどうして、読者や視聴者が自分の好みを作品作りに反映させるだけでいいものができると思えるの? 

自分好みの物語。自分好みの展開。自分好みの演出。自分好みのキャラクター。そういうのを作らせれば、それがヒットすると、本気で思ってる?

そんなわけないじゃん。

なのに、<自分の好み>を押し付けることを、

<建設的な意見>

だとか、よく言えるよね? 一部の読者や視聴者の好みを取り入れようとした漫画や小説やアニメやドラマがすべてヒットを飛ばしたりした?

むしろ迷走してグダったものが多いっていう印象しかないけどな。

作り手側が徹底的に自分の好みを反映させたものとか、<自己満足>の一言で切り捨てるじゃん。

誰か特定の読者や視聴者の好みを徹底して取り入れた場合にも同じことが起きるとなぜ思わないのかなあ。

不思議で仕方ないよ。

どんなに作り手側にゴリ押しされたって面白いと思えないものはスルーすればいいんだよ。実際、出版社とかが宣伝しまくった作品でも爆死したものってあるでしょ?

『ゴリ押ししたから売れただけ!』

とか言うのもいるけど、出す作品全部を同じように宣伝しまくるなんてことはコスト的にできないんだから、出版社とかも、力を集中する作品は選ぶでしょうよ。

『これは宣伝して知ってもらえさえすれば売れる!』

と考えるから力を入れるんじゃないの? まあその<売れると思う根拠>が、<作品の出来>よりも<作者のネームバリュー>とかだったりするかもしれないけど。

だけど、『ネームバリューだけで大ヒットになるとは限らない』って思い知らされる事例、いくつもあったじゃん。

とにかく、『自分の好みを押し付ける』ことを<建設的な意見>だとか考えてる限り、聞き入れる必要はないし私は聞き入れないよ。

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