私が異世界物を書く理由

京衛武百十

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『自分にとって役に立たないから不必要』なんだったら、『誰かにとって役に立たないと思われた時点で自分もその

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人間ってさ。感情や共感性を発達させた生き物じゃん? それによって何人もで力を合わせて社会を築き生き延びることを選択した生き物じゃん?

ということは、本来、自分と同じ<人間>を平然と攻撃できるってのはおかしいはずなんだよ。だって、社会を構築するリソースそのものなんだからさ。人間自身が。だから他人を攻撃するのは、傷付けようとするのは、社会そのものに対する攻撃と同じなんだよ。

で、こう書くと、

『何の役にも立ってない奴が社会のリソースとかwwwww』

みたいなことを言ってくるのが必ずいるんだけど、

『役に立つ』=『自分にとって役に立つ』

じゃないからね? 『自分にとって役に立たないから不必要』なんて考えてるから、

『ガキは邪魔』

とか考えられちゃったりするんじゃないの?

子供って、なるほどその時点では別に何かの役に立ってるわけじゃなかったりするからね。

だけどさ、そういう考え方をしてるから自分の首を絞めることになると思うんだよね。

他人が自分を蔑ろにするのを、自分で肯定しちゃってんの。だってそうじゃん。『自分にとって役に立たないから不必要』なんだったら、

『誰かにとって役に立たないと思われた時点で自分もその<誰か>から蔑ろにされる』

ってことでしょ? 

自分を蔑ろにしていい根拠を他人に委ねちゃってるんだよ。

ダメじゃん。

<別に他の誰でもいいような仕事しかできないクセに、日がな一日ネットに張り付いて他人を罵り傷付けようとしてる人間>

なんて、社会に必要だと思える? 役に立ってると思える? 

『仕事してるだけ役に立ってるじゃん!』

って言うかもだけど、『他の誰でもいい仕事しかできない』んだよ? なのに、『日がな一日ネットに張り付いて他人を罵り傷付けようとしてる』の。

つまり、そいつがやってる仕事は他の人に任せて、社会から排除しちゃえば、罵られて傷付けられる人がそれだけ減るんだよ? 

『じゃあ、排除すればいいじゃん』

ってならない?

私もさ、個人的にはそんなの、『社会の役に立ってる』とは思わないけど、だからって『排除していい』とは思わないんだ。そいつを必要としてる人が、私には分からないだけでどこかにいるかもしれないしさ。

てか、そもそも、『役に立ってる』『立ってない』でそんなことを決めていいと思ってない。そんな考えを是認するから、

『役に立ってない奴らは死ねばいい』

とか極端な考えを持ってそれを実行に移すのが出てくるんでしょうが。

考えるだけならやめさせることはできない。でも、それを是認することもできない。だから実際に行動に移すとか論外。

ってことにしておけばこそ、実行に移すのを抑制できると思うんだけどね。

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