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自分に返ってくるだけだから

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あ~、なんかまた異世界物の話から遠ざかってるなあ……

ただこれも結局、流行りものをコキ下ろしてる人達にも言えるんだよね。

長いタイトルの異世界物とかを馬鹿にしてるのって、

『自分達は<良い物>が分かってる』

って言いたいんだろうけど、そんなの、漫画やアニメとかでいわゆる<萌え>を前面に押し出したものが流行り出した頃にも通った道なんだよね。

『こんな稚拙な表現が蔓延すれば漫画やアニメの質が落ちる!!』

みたいなのがかつてあったそうじゃん? 当時はインターネットが普及してなかったからそんなに<大きな声>にならなかったかもしれないけど、確かにあったみたいだよ? なのに、今や<萌え>そのものが商品価値になってるしさ。

何だかんだで一時期に比べれば落ち着くとしても、<お手軽異世界物>的なのも一ジャンルとして定着していくんだろうなって私は感じてる。

それを『面白い』と感じることの何が悪いっていうんだろうね。

『知能が下がる』

とか、

『人間としての質が下がる!』

とか、そういう趣旨で罵ってるのもいるけど、いや、むしろそうやって汚い言葉で他人を罵ることが礼儀礼節を蔑ろにしてるんですけど? ってのを理解してない人が言ってもねえ。

何度も言うけどさ、何を好きかなんて、どういうジャンルの漫画やアニメや小説が好きかなんて、他人がとやかく言うことじゃないし、ましてや馬鹿にしていいわけじゃないんだよ? 

どうしてそれが分からないのかなあ。そういうこと、ちゃんと教わってないのかなあ。

そもそも、漫画やアニメに価値があると思ってる人自体、世界的に見たらまだまだ少数派のはずなんだ。

『少数派は馬鹿にしていい』

とか考えるのは自分に返ってくるだけだから。

と言うか、<お手軽異世界物>を面白いと感じるのが本当に取るに足らない少数派だったら、こんなに商品展開しないって。

確かに、漫画やアニメを好きな層全体で見れば少数派かもしれなくても、何だかんだ言っても<利益おかね>が見込めるある程度のまとまった層であることは事実なんじゃないの? 出版社とかだって別に利益度外視でやってるわけじゃないんだからさ。

『利益が見込める』ってことは、自由経済の中ではそれ自体が一つの<価値>なんだよ。その<価値>が法律と照らし合わせてどうかとか自分の好みに合うかどうかはまた別の問題。

仮にも<大人>だったらその程度のことは理解しておきたいところだし、大人としてちゃんと子供達にも伝えていきたいと私は思ってる。

とにかく、

『自分の好みに合わないものには価値がない』

と考えるのは子供じみた傲慢だし、そんなことを考えるなら、自分の好きなものを、それを好きじゃない人から見下されるのも認めなきゃいけないよ。

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