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もう、二人して私を泣かせるつもりか!?
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メインの作物である小麦の収穫も終わり、後は秋に収穫する野菜の方の生育具合なんだけど、こっちはこっちでやっぱり大豊作状態だった。これも改めて後から収支を計るにしても相当なことになりそうだな。
シャフセンバルト卿の領地内すべての畑で同様の対応をする為の準備も着々と進んでた。
ただ、こうなると今度は奴隷が足りなくなってきた。売れ残りの奴隷についてはクレガマトレンとレンガトレントで確保しただけでもう底を突き、割高な普通の奴隷を調達しようとしても都合がつかなかった。
う~ん、これはマズいな。
仕方ないので早々に奴隷以外の普通の労働者を雇おうとしたけど、思ったようには集まらなかった。どうやら、給料が出るのはありがたいにしても奴隷と一緒の仕事をするというのが気に食わないって感じらしい。
さて、困ったぞ。
なので、今後の展開に向けての検証も兼ねて、二つの町で、奴隷を全く使わず、普通の労働者だけでやってみるとどうなるかというのを試すことになった。奴隷と一緒じゃないとなれば現金なものですぐ集まった。だからその町で使う筈だった奴隷は他の町に振り分け、何とか数を揃える。
労働者への賃金は、取り敢えず、本社から出すことにした。でないと、奴隷を使って支社と普通の労働者を使ってる支社とで純利益に大きな差が出てしまう。こうなるとそれぞれの支社を運営してくれてる人達のモチベーションにも影響が出かねない。
「私は構わないが、カリンの儲けが減ってしまうぞ?」
メロエリータがそう心配してくれたけど、私は首を横に振った。
「それでいいよ。お金は使うべきところに使うべきだと思う。私は蓄財したい訳じゃない」
その言葉にメロエリータも苦笑いだった。
「カリンのそういう清廉さは私は好きだが、同時に危うさも感じるな。
しかし、だからこそ私はお前を放っておけないと思う。
いいだろう。私がお前を支えてやる。だからお前は私にこの国の未来を見せてくれ。この世で最も栄え、飢える者を出さずに済む偉大なる国となるべき道を示してくれ。その為なら私は、この身を捧げてもいいぞ!」
…まったく。<高潔な人物>っていうのは、彼女みたいな人のことを言うんだろうなってすごく思う。
あなたがいてくれたら私は何でもできそうな気がするよ。メロエリータ。
「私もいるよ、カリン。あなたは母様の志を継いでくれたんだから、私も全力で支える。メロエリータに比べたらぜんぜん頼りないと思うけど、私にできることならするよ。
だからこれからも私を頼って、カリン…!」
アウラクレアのその言葉にも、私はぐっときてしまった。もう、二人して私を泣かせるつもりか!?
シャフセンバルト卿の領地内すべての畑で同様の対応をする為の準備も着々と進んでた。
ただ、こうなると今度は奴隷が足りなくなってきた。売れ残りの奴隷についてはクレガマトレンとレンガトレントで確保しただけでもう底を突き、割高な普通の奴隷を調達しようとしても都合がつかなかった。
う~ん、これはマズいな。
仕方ないので早々に奴隷以外の普通の労働者を雇おうとしたけど、思ったようには集まらなかった。どうやら、給料が出るのはありがたいにしても奴隷と一緒の仕事をするというのが気に食わないって感じらしい。
さて、困ったぞ。
なので、今後の展開に向けての検証も兼ねて、二つの町で、奴隷を全く使わず、普通の労働者だけでやってみるとどうなるかというのを試すことになった。奴隷と一緒じゃないとなれば現金なものですぐ集まった。だからその町で使う筈だった奴隷は他の町に振り分け、何とか数を揃える。
労働者への賃金は、取り敢えず、本社から出すことにした。でないと、奴隷を使って支社と普通の労働者を使ってる支社とで純利益に大きな差が出てしまう。こうなるとそれぞれの支社を運営してくれてる人達のモチベーションにも影響が出かねない。
「私は構わないが、カリンの儲けが減ってしまうぞ?」
メロエリータがそう心配してくれたけど、私は首を横に振った。
「それでいいよ。お金は使うべきところに使うべきだと思う。私は蓄財したい訳じゃない」
その言葉にメロエリータも苦笑いだった。
「カリンのそういう清廉さは私は好きだが、同時に危うさも感じるな。
しかし、だからこそ私はお前を放っておけないと思う。
いいだろう。私がお前を支えてやる。だからお前は私にこの国の未来を見せてくれ。この世で最も栄え、飢える者を出さずに済む偉大なる国となるべき道を示してくれ。その為なら私は、この身を捧げてもいいぞ!」
…まったく。<高潔な人物>っていうのは、彼女みたいな人のことを言うんだろうなってすごく思う。
あなたがいてくれたら私は何でもできそうな気がするよ。メロエリータ。
「私もいるよ、カリン。あなたは母様の志を継いでくれたんだから、私も全力で支える。メロエリータに比べたらぜんぜん頼りないと思うけど、私にできることならするよ。
だからこれからも私を頼って、カリン…!」
アウラクレアのその言葉にも、私はぐっときてしまった。もう、二人して私を泣かせるつもりか!?
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