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私の大切な人を守る為なら!

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私のやり方は、すぐに目に見える形の結果は出さないかもしれない。と言うか、出さないと思う。立身出世の物語として捉えたら盛り上がりもなくてそれにともなうカタルシスもなくて、しかも着地点が見えなくて、きっと面白みに欠けると思うんだ。

でも、私はそれでいい。自分の伝記が売れてお金持ちになりたいとかいうのもないから。

そもそもいまだに、お金には執着してない。ひょっとしたらその『お金に執着してない』おかげで、逆にお金に不自由しないのかもしれない。『もっと、もっと』って思わないことで、お金に引かれてないのかも。

その辺のオカルト的な話はまあどうでもいいとして、とにかく私はこれからも<物語を盛り上げる舞台装置>にはなるつもりもないし、誰かをそんな風に利用するつもりもない。

平板で平穏で平坦な日常を繰り返せるのなら、それが一番だと思ってる。

誰とも争うつもりもないし、誰のことも傷付けたくない。自分と自分の大切な人の身を守る為に必要とあれば攻撃魔法を使うことも躊躇しない覚悟はあっても、自分からそういう状況を作りたいとは思わない。

いるよね~、

『私の大切な人を守る為なら!』

とか言って、わざわざ自分から厄介事を起こすっていうタイプ。自分の大切な人を一番危険に曝してるのは自分じゃんって感じ。元々敵じゃなかった相手を敵に回してヒーロー的に立ち回るっての。

私は、自分の身内がそんなことをしてたら、

「バカかお前は!!」

って怒鳴っちゃうかもしれない。怒鳴ったりってのはイヤだけど、自分から敵を作っていくようなのを見たら、自分の感情を抑えられる自信がない。

なんて言ってても、私がエマを買ったりしたのとかも、周りから見たらハラハラものだったかもしれないけどさ。

だから私のやり方を他人に押し付けるつもりもないんだ。そんなことをしてその人が実際に私の真似をしてそれで何か大変なことになっちゃっても責任取れないし。

他人が勝手に真似をするのは止められなくても、自分からってのはさ、違うと思うんだよ。

そんな訳で、私の本心としては、キリンには本当に凡庸な生き方をしてもらえたら一番だと思ってる。

ただ、きっとそうはいかないだろうなっていう予感もある。

この子はとっても我が強くて、自分の思うことに突き進んでいくタイプじゃないかな。だからまあ、ハラハラさせられることもありそうだって思うんだ。

だけどそれも、悪意で人を傷付けるようなのでなければ、好きにしててもらって構わないかな。

迷惑を掛けられる程度のことなら、この子を産もうと決心した時に覚悟は決めてたし。

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