何でリアルな中世ヨーロッパを舞台にしないかですって? そんなのトイレ事情に決まってるでしょーが!!

京衛武百十

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直接話をすることの大切さを改めて実感させられたな

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こういう話になると、

『なんでその程度のことも分かんねーんだよ!』

とベントをバカにするようなことを言う人が必ず出てくると思うけど、<育った環境の違い>っていうのは、感性そのものに大きく影響するし、そうして培われた感性はそうそう変わらないから、『ピンとこない』っていうのはどうしても出てくるんだ。

例えば、アニメがすごく好きな人はアニメの何が面白いのかっていうのを感覚的に理解していても、アニメにまったく興味のない人には、どんなにアニメの面白さを説明されてもピンとこないものだと思う。

で、あるテレビ局がそれまでアニメの枠として確保していたところを、より利益に繋がりそうなバラエティ番組とか情報番組を放送する枠に転換しようとして、アニメが好きな人が、

『利益だけの問題じゃない! この時間帯のこの枠にアニメが放送されるのが重要なんだ!!』

と主張しても、経営上の利益を重視してる人達にはその拘りが理解できない。

『たとえ深夜であっても、視たいなら録画してでも視るでしょう? そちらに枠を取るから問題ないハズです』

って感じでバラエティ番組とか情報番組に枠を振り分けてしまう。

みたいな感じかな。

ベントとしては、

『別なところでアニメの枠は取るから(イモとサトウキビについてはそのままでいいから)、そこの枠はバラエティ番組や情報番組に使わせてほしい(新しい作物も作らせてほしい)』

っていう前提で話をしてたんだ。

いや、まあ、厳密には違うんだろうけど、無理矢理説明するとそういう感じかなって思うんだよ。

『不慣れな作物にかまけてたらイモやサトウキビの世話が疎かになる』

っていう点についても、

『新しい作物も順調に育てられるようになるから、イモやサトウキビの世話には影響しない』

と、私がこれまでなるほどそうできてきたっていうのを傍で見てきてるから『大丈夫』って確信できるんだけど、サイサスリスト氏としては当然、疑いしかない。

この辺りも、貴族だからこその『上の命令は絶対』っていう刷り込みがあって、引かないんだよね。

ベント自身は、『必要な手立ては講じる』ということでかなり譲歩してるつもりなんだろうけど、でも結局、『最終的にはすべてこちらの言う通りにしてください』っていうのが透けて見えてて、サイサスリスト氏くらいに自分の意見を譲らない相手だと話が先に進まないんだ。

これまでは、彼の<貴族オーラ>に圧倒されて相手が折れるって感じで話を通せてたみたいだからね。それが通用しない相手だと確かに不利だろうなあ。

しかし、それもそうだけど、実際にこうして直接話をすることの大切さを改めて実感させられたな。

私には、サイサスリスト氏の拘りがすごく共感できるんだ。

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