ショタパパ ミハエルくん（耳の痛い話バージョン）あるいは、（とっ散らかったバージョン）

第三幕

自分が生み出す作品でも、私にとっては必ずしも面白いと思えないものがちゃんと＜お金になる商品＞になったりしてるんだから

重ねてアオは、こうも言ってる。

『本当はアンチがいなくなってくれるのが一番なんだろうけど、でも、『自分の作品を評価しない人・嫌う人がいなくなればいい』なんて、はっきり言うと『おぞましい妄執』だからね？

そんな、『自分にとって都合のいい人しかいない世の中』とか、一見したら＜理想の世界＞のようにも思えたとしても、私に言わせたらそんなの、完璧な、＜ディストピア＞だよ。

だから、私の作品を評価しない人・嫌う人がいなくなるべきだとは私は思わない。思いたくなるのは正直なところだけど、思わない。

ただ、自分が気に入らないからって罵って貶して蔑んで、それで自分が幸せになれるとでも思ってんのかな～、とは思う。

あと、自分が面白いと思うものにこそ価値があって、その価値が分かる自分も価値のある人間だと思いたいのかもだけど、世の中はそんな単純じゃないんだよね。

私なんか、自分が生み出す作品でも、私にとっては必ずしも面白いと思えないものがちゃんと＜お金になる商品＞になったりしてるんだから、『自分が面白いと思えないもの＝価値がないもの』じゃないんだよ。

たとえば、アニメとか漫画とかは好きで面白いと思うけど、世界的な価値があるとされてる美術品の良さが分からないっていう人だっているでしょ？

野球とかサッカーの面白さが一ミリも理解できない人だっているでしょ？

自分にとっては面白いと思えないもの、興味が持てないもの、価値があるとは思えないものだって、価値がないとは限らないんだよ。面白い人には面白いし、価値があると感じる人にとっては価値があるんだよ。

その当たり前のことが理解できないとこの世はきっと生き難いだろうね。

だってさ、自分にとって面白いと思えないもの好きになれないものを罵って貶して蔑むのが当たり前だったら、自分が面白いと思うもの好きなものを他人が罵って貶して蔑むのも認めなきゃいけないんだよ？』

とね。

確かにその通りだよ。この世がすべて自分の思い通りいくなんてことは有り得ない。そして、自分にとって価値があると思えないものに価値がないとも限らない。

『自分が認めたものにしか価値がない』

そう考えるのは、

＜拗れた承認欲求のなせる業＞

だろうね。

『自分が信じるものにこそ価値がある。それを信じる自分にこそ価値がある』

と思いたいわけだから。

だからと言って自分にとって価値があると思えないものを貶すというのなら、＜自分にとって価値があるもの＞に価値があるとは思えない他人がそれを貶すことも認めないといけなくなるよ。

それでいいの？

『自分だけが一方的に貶して、他人にはそれを許さない』

なんて、この世界はそんな都合よくできていないからね。