ショタパパ ミハエルくん（耳の痛い話バージョン）あるいは、（とっ散らかったバージョン）

第三幕

『相手を罵らなくちゃ＜批判＞にならない』のなら僕のしてることは批判じゃないし、僕のしてることが＜批判＞に当るなら

『相手を罵らなくちゃ＜批判＞にならない』のなら僕のしてることは批判じゃないし、僕のしてることが＜批判＞に当るなら、相手を罵ったり蔑称を使ったりするのは批判をする際には必須じゃない。

アオは、人間だけどそれをよく分かってる。分かってるから子供達にそれを教えられる。親からそれを教わってるから、安和アンナも悠里ユーリも椿つばきも、＜批判＞と＜侮辱＞＜侮蔑＞の違いを分かってくれてる。

極めて単純な話だよね。

気心の知れた者同士の中でなら、そこに悪意や他人を蔑む意図があるかどうかはある程度は察せられるだろうから、そんなに難しく考える必要はないのかもしれない。

だけど、見ず知らずの他人に向けて発信するのなら、見えるところに掲示するのなら、＜罵詈雑言＞は罵詈雑言として、＜蔑称＞は蔑称として、そのままの意味で受け取られて当然じゃないかな。

それで、『罵倒する意図はなかった』『蔑むつもりはなかった』とか言っても、現にそういう言葉が使われている以上、

＜『罵倒する意図はなかった』『蔑むつもりはなかった』という内心＞

を立証する方法はないよね？　

＜人間の内心を、他人の目から客観的に見られるようにする方法＞

がない以上は。

だから、相手を罵倒する意図も蔑む意図もなかったと言うためには、その種の文言を使わないようにするしかないんだよ。

もちろん、そういう文言を使わなくても明らかに相手を蔑む意図を込めて言う人間もいると思う。そういう事例については個別に対処する必要があるとしても、少なくとも一般的には、『相手を罵倒する意図も蔑む意図もなかった』ことを示すには『その種の文言を使わない』のが一番確実だよね？

そして、『そういう文言を使わなくても明らかに相手を蔑む意図を込めて言う人間もいる』という事例を理由にして、

『そういうのもあるから『その種の文言を使わない』ようにしても無駄！』

なんて言うとしたら、それは『他人の所為にしてる』よね？

そこまでして罵詈雑言を他人に投げ掛けたいの？　蔑称を使いたいの？　それは＜批判＞じゃなくて＜侮辱＞＜侮蔑＞に過ぎないのに？

そして＜侮辱＞＜侮蔑＞は相手の存在そのものを貶めたい汚したいからすることだよね？　ただの＜言葉の暴力＞だよね？　ただ＜暴力＞を振るいたいだけの人間が正当性を主張するという矛盾。

どうして自分自身を省みることをしないの？

自分を省みることをしないから、平気で罵詈雑言を並べたり蔑称を使ったりできるんだよね？

相手を貶めたくて汚したくて蔑みたくて＜言葉の暴力＞を使う人間がいくら＜高尚な理念＞を掲げても意味がないと思う。