473 / 571
第三幕
<疥癬虫>と呼ばれるダニによって疥癬が起こっても、治療しないの? シラミに寄生されても対処しないの? 家に白アリが巣食っても駆除しないの?
しおりを挟む
『生き物を一切殺さない』
それを言うのなら、害虫などはどうしているの? 蚊は? ゴキブリは? ダニは?
<疥癬虫>と呼ばれるダニによって疥癬が起こっても、治療しないの?
シラミに寄生されても対処しないの?
家に白アリが巣食っても駆除しないの?
まさか、
『<害虫>は生き物じゃない』
とか言わないよね?
僕の言ってることを『屁理屈だ!』と言うのもいるかもしれないけど、いくら屁理屈として貶めようとしても、この事実から目を逸らすことはできないよ。目を逸らせばそれはもう、現実では通用しない。
僕は人間を攻撃したいわけじゃないんだ。僕が攻撃しなくても、<現実>は容赦なく<矛盾>を突きつけてくるしね。
人間として便利な生活をしようと思えば、他の生き物を圧迫することになる。動物由来主の食べ物をいくら避けても、植物由来の食べ物さえ、それができる過程において決して少なくない生き物の<死>を経てきているんだ。
自分が口にしているものがどのようにして作られているかを、詳細に調べてみるといい。ううん。実際に自分で作ってみるべきだ。
農薬を使うことを避けたとしても、作物を駄目にする害虫を駆除しないわけにはいかない。必ず、<命の選別>を要求される。
自分が食べる作物を生かすために他の命を犠牲にするという<現実>を突きつけられる。
たとえ、無菌状態で害虫の侵入を徹底的に防ぐように設計された<野菜工場>で作物を作ったとしても、
『野菜工場を建設する際に少なくない命を犠牲にする』
のは事実だよ。
自分が住んでいる<家>が作られる際にどれだけの命が犠牲になっているか、考えたことがある?
自分が使っているスマホが作られるまでにどれだけの命が犠牲になっているか、考えたことがある?
自分が着ている服が作られるまでにどれだけの命が犠牲になっているか、考えたことがある?
自分が食事を楽しんでいるレストランが衛生状態を良好に保つためにどうやって害虫や害獣を排除しているか、考えたことがある?
その事実を知らずに、
『生き物を一切殺さない』
なんてことを口にしているなら、それは<妄言>というものだよ。
自分一人ならどんな妄言を信じていても構わないけれど、それを他人に押し付けようとするのは無駄だよ。事実を知っている人間は、そんな妄言を信じることはできないから。
空想の世界に生きたいなら、それでもいい。駄目だとは言わない。だけど、他人を巻き込むのはやめた方がいいよ。否が応でも<現実>を突き付けられることになるから。
それを言うのなら、害虫などはどうしているの? 蚊は? ゴキブリは? ダニは?
<疥癬虫>と呼ばれるダニによって疥癬が起こっても、治療しないの?
シラミに寄生されても対処しないの?
家に白アリが巣食っても駆除しないの?
まさか、
『<害虫>は生き物じゃない』
とか言わないよね?
僕の言ってることを『屁理屈だ!』と言うのもいるかもしれないけど、いくら屁理屈として貶めようとしても、この事実から目を逸らすことはできないよ。目を逸らせばそれはもう、現実では通用しない。
僕は人間を攻撃したいわけじゃないんだ。僕が攻撃しなくても、<現実>は容赦なく<矛盾>を突きつけてくるしね。
人間として便利な生活をしようと思えば、他の生き物を圧迫することになる。動物由来主の食べ物をいくら避けても、植物由来の食べ物さえ、それができる過程において決して少なくない生き物の<死>を経てきているんだ。
自分が口にしているものがどのようにして作られているかを、詳細に調べてみるといい。ううん。実際に自分で作ってみるべきだ。
農薬を使うことを避けたとしても、作物を駄目にする害虫を駆除しないわけにはいかない。必ず、<命の選別>を要求される。
自分が食べる作物を生かすために他の命を犠牲にするという<現実>を突きつけられる。
たとえ、無菌状態で害虫の侵入を徹底的に防ぐように設計された<野菜工場>で作物を作ったとしても、
『野菜工場を建設する際に少なくない命を犠牲にする』
のは事実だよ。
自分が住んでいる<家>が作られる際にどれだけの命が犠牲になっているか、考えたことがある?
自分が使っているスマホが作られるまでにどれだけの命が犠牲になっているか、考えたことがある?
自分が着ている服が作られるまでにどれだけの命が犠牲になっているか、考えたことがある?
自分が食事を楽しんでいるレストランが衛生状態を良好に保つためにどうやって害虫や害獣を排除しているか、考えたことがある?
その事実を知らずに、
『生き物を一切殺さない』
なんてことを口にしているなら、それは<妄言>というものだよ。
自分一人ならどんな妄言を信じていても構わないけれど、それを他人に押し付けようとするのは無駄だよ。事実を知っている人間は、そんな妄言を信じることはできないから。
空想の世界に生きたいなら、それでもいい。駄目だとは言わない。だけど、他人を巻き込むのはやめた方がいいよ。否が応でも<現実>を突き付けられることになるから。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
〈銀龍の愛し子〉は盲目王子を王座へ導く
山河 枝
キャラ文芸
【簡単あらすじ】周りから忌み嫌われる下女が、不遇な王子に力を与え、彼を王にする。
★シリアス8:コミカル2
【詳細あらすじ】
50人もの侍女をクビにしてきた第三王子、雪晴。
次の侍女に任じられたのは、異能を隠して王城で働く洗濯女、水奈だった。
鱗があるために疎まれている水奈だが、盲目の雪晴のそばでは安心して過ごせるように。
みじめな生活を送る雪晴も、献身的な水奈に好意を抱く。
惹かれ合う日々の中、実は〈銀龍の愛し子〉である水奈が、雪晴の力を覚醒させていく。「王家の恥」と見下される雪晴を、王座へと導いていく。
結婚までの120日~結婚式が決まっているのに前途は見えない~【完結】
まぁ
恋愛
イケメン好き&イケオジ好き集まれ~♡
泣いたあとには愛されましょう☆*: .。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
優しさと思いやりは異なるもの…とても深い、大人の心の奥に響く読み物。
6月の結婚式を予約した私たちはバレンタインデーに喧嘩した
今までなら喧嘩になんてならなかったようなことだよ…
結婚式はキャンセル?予定通り?それとも…彼が私以外の誰かと結婚したり
逆に私が彼以外の誰かと結婚する…そんな可能性もあるのかな…
バレンタインデーから結婚式まで120日…どうなっちゃうの??
お話はフィクションであり作者の妄想です。
青の章~ドールno君とルームシェア?~
虹あさぎ
キャラ文芸
一つの出会いをきっかけに、大川ほのかの運命の歯車はあらぬ方向へと回り出す。そうして、変わらないと思っていた日常が少しずつ変わり始めた。
デートをすっぽかされ、勢いで参加した飲み会で飲みすぎた次の日。
布団の中から出てきたのは、見覚えのない男の人……
じゃなくて、大きな人形??
なんとか返品しようとするも、不思議な事に人形を購入したお店は見つからず。
しぶしぶ、その人形を部屋に置く事に……
ドールが動き出す?
中身は騎士団長??
これは、変わり映えのない日々をおくっていた彼女(大川ほのか)に舞い込んだ不思議な物語。
※誤字脱字多い方です。見つけたら修正します。
※本人が気に入らなければ内容を予告なく変更することがあります。ご了承ください。
※練習がてら書いています。
※表紙は仮です。そのうち変えるかも。
※内容紹介も変わると思います。とりあえず仮。ということで。
※R15は念のため。
※マイペース更新。
楽しんで読んでいただけたら幸いです。
注意:
※現実に似ていますが、少しずれた架空の世界のお話です。
※実際のドールの取り扱いとは異なります。ご注意ください。
2023.05.14
※こちらの作品に関しまして、基本二次創作はokですが、#虹あさぎ、#青の章~ドールno君とルームシェア?~、両方の記載が条件となります。よろしくお願いいたします。
題名に副題を付けました。
2023.05.18
『有意義』なお金の使い方!~ある日、高1の僕は突然金持ちになっちゃった!?~
平塚冴子
キャラ文芸
イジメられられっ子、母子家庭、不幸だと思っていた僕は自殺まで考えていた。
なのに、突然被験者に選ばれてしまった。
「いくらでも、好きにお金を使って下さい。
ただし、有意義な使い方を心掛けて下さい。
あなたのお金の使い道を、こちら実験結果としてクライアントに提供させて頂きます。」
華京院 奈落と名乗る青年サポーターが、取り敢えず差し出した1千万円に頭が真っ白くなった…。
有意義なお金の使い方って何だ…?
そして…謎の一族…華京院が次々と現れてくる。
Change the world 〜全員の縁を切った理由〜
香椎 猫福
キャラ文芸
お気に入り登録をよろしくお願いします
カテゴリー最高位更新:6位(2021/7/10)
臼井誠(うすい まこと)は、他人を友人にできる能力を神から与えられる
その能力を使って、行方不明中の立花桃(たちばな もも)を1年以内に見つけるよう告げられ、人付き合いに慣れていない臼井誠は、浅い友人関係を繋げながら奔走するが…
この物語はフィクションです
登場する人物名、施設名、団体名などは全て架空のものです
カフェバー「ムーンサイド」~祓い屋アシスタント奮闘記~
みつなつ
キャラ文芸
大学生の俺は、まかない飯が絶品のカフェバー「ムーンサイド」でバイトをしている。
ある日特別客としてやってきたダンディ紳士……彼は店長の副業『祓い屋』の依頼人だった!
お祓いに悪戦苦闘する店長を見かねた俺は、思わず『お手伝い』してしまう。
全く霊感のない俺は霊からの攻撃を感じることなく、あっさり悪霊を封印してしまった。
「霊感がないって一種の才能なのかも知れないね」と店長に誘われ、祓い屋のアシスタントになった俺は、店長と共に様々な怪奇現象に立ち向かうことになる。
呪われようと祟られようと全くノーダメージという特異体質を活かして余裕の『お仕事』……かと思いきや、何故か毎回メンタルも体力もぎりぎりで苦労の連続!
これは、霊力も霊感もないただのアシスタントの俺が、日々祓い屋に寄せられる依頼と格闘する汗と涙の物語である。
★表紙イラスト・挿絵はイラストレーターの夜市様にお願いしています。
★この物語はフィクションです。実際の事件や団体、場所、個人などとはいっさい関係ありません。宗教やそれにともなう術式、伝承、神話などについては、一部独自の解釈が含まれます。
★この作品は「小説家になろう」と「ノベルアップ+」にも掲載しています。
★R-15は保険です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる