ショタパパ ミハエルくん(耳の痛い話バージョン)あるいは、(とっ散らかったバージョン)

京衛武百十

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第三幕

ストレス発散のために罵詈雑言や誹謗中傷を発信してるのに、それを理由に誰かに絡まれたんじゃ、またストレスになるよね

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アオの前で<素直な気持ち>を吐露した安和アンナは、見る見る落ち着いていった。

自分の感情に正直になりつつ、それを上手く受け止めてもらえたから、効率よくストレスが発散できたんだ。

これがあるから、安和は、ネット上で罵詈雑言を発信しなくて済んでる。

罵詈雑言を発信しないから、それを見て不快に感じた誰かに噛み付かれることもない。

ストレス発散のために罵詈雑言や誹謗中傷を発信してるのに、それを理由に誰かに絡まれたんじゃ、またストレスになるよね。

だからって、自分だけが一方的に罵詈雑言や誹謗中傷を発信することが許されるべきだと考えるのは、筋が通らないよね。

だって、その罵詈雑言や誹謗中傷を見たことで不快になった人も、

『自分の気持ちに正直になって』

意見を表明することができるから。

自分が好き勝手に言いたいことを言えるなら、他人も同じことができるのが当然なんだよ?

自分だけが一方的に言えるわけじゃないんだ。

その事実があるのに、どうしてわざわざさらにストレスを受けるリスクの高い方法を選ぶの?

それはつまり、安和アンナ達がしてるようなストレス解消法を持たないからじゃないのかな?

悲しいことだよね。

どうしてなんだろう? 他人を攻撃することでストレス解消を図る人達は、どうしてそんな方法しか持たないの?

そういう人達を生んだ親は、他人を攻撃しなくても済むストレス解消法を提供しては、教えては、くれなかったの?

もしそこで、

『親の所為にするな!』

と言うのなら、親が<他人を攻撃しなくても済むストレス解消法>を提供して、教えて、くれなかったんだとしても、自分でそれを見付け、作り出すべきなんじゃないのかな。

『他人を攻撃する』

なんていう、

<他人に迷惑を掛ける方法>

に頼らずにさ。

『親が教えてくれなかったんだから仕方ないだろ!!』

と言うのなら、それは<親の所為>だよね。

そして、

『親の所為にするな!』

と言うのなら、自分で<他人に迷惑を掛けないストレス解消法>を見つけないとおかしいよね。

生まれた時からそれをしっかりと提供してもらえている安和達と比べると、やっぱり<不利>なんじゃないかな。

こういう点からも、<親の影響>は決して無視できないんだと思う。

アオは、そして僕は、<親>としてその事実に向き合う選択をしたんだ。

だから、安和達は、他人を攻撃する必要がない。

他人を攻撃することでストレスを解消する必要がない。

その事実を認めたくないのなら認めなくてもいいけど、いつまで他人を攻撃し続けるのかな?

人間の命は短いのに、そんなストレス解消のために時間を費やすのが、本当に望みなの?

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