ショタパパ ミハエルくん(耳の痛い話バージョン)あるいは、(とっ散らかったバージョン)

京衛武百十

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第三幕

『悠里達にイジメられる被害者も出ないし、ネットで罵られる被害者も出ない』これ以上に何が必要なの?

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『悠里達にイジメられる被害者も出ないし、ネットで罵られる被害者も出ない』

これ以上に、何が必要なの?

社会に出てからも、職場イジメもしないし、パワハラ上司にもならない。

店員に暴言も吐かないし暴力も振るわない。理不尽なクレームをつけたりもしない。

逆に、お客の悪口をネットにアップもしないし、個人情報をアップしたりもしない。

自転車で暴走して他人を危険にも曝さない。

フィクションの表現が自分にとって不快だからって圧力を掛けて取り下げさせたり改変させようともしない。

他人を巻き添えにして自殺したりもしない。

僕もアオも、悠里ユーリ達が他人を理不尽に傷付けたりしないように努力しているだけだよ?

それの何が問題なの? これ以上、何を望むの?

大金を稼いでたくさんの税金を納めてくれる人になってほしいの? でもそんなの、この世界のほんの数パーセントの人間しか達成できてないよね? 

そんな風に大金を稼いでたくさんの税金を納めてくれるようなのでなくても、自分のことが自分でできて、普通に仕事をしてってできたらそれでいいんじゃないの?

悠里と安和アンナは<仕事>ができるようになるまでどうしても時間が掛かるからその間は僕が養うけど、椿つばきについては、後十数年でできるようになる。

何も心配していない。彼女が職場で辛い思いをして帰ってきたなら、それを自分で対処できなかったら、僕とアオが支える。

ネットに罵詈雑言を書き込むことで他人を傷付けることでストレス発散しなくてもいいようにする。

それで何が問題なの?

自分一人でストレスに立ち向かえないこと? それを、他人を罵ることでストレス解消している人間が言うの? 

自分一人でストレスに立ち向かえていないのに? 他人にストレスを転嫁することでしか対処できていないのに? 他人にそういう形で依存しているのに?

そんなの、

『自分一人でストレスに立ち向かえてる』

とは言わないよ? 

『自分のストレスを転嫁する他人の存在ありき』

なんてさ。

<赤の他人のストレス解消のための被害を受ける人がいないと成立しない方法>

に頼っててどこが、

『自立してる』

と言えるの?

そんなの、ただの<加害者>じゃないか。

<赤の他人のストレス解消のための被害を受ける人>

を出すくらいなら、僕とアオが、子供達のストレスを受け止めるよ。

ところ構わずタバコをふかさずにいられないとか、泥酔して道端に嘔吐したり寝てしまったりして他人に迷惑を掛けるとか、そんなのが、

<自立した人間>

のすること?

それが、

<自立した大人のストレス解消法>

なの?

他人に迷惑を掛けるのが?

僕にはまったく理解できないな。

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