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ミハエルの日常 その7

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世の中には、

『他人の注意を素直に聞かない糞ガキとか、死ねばいい』

などと口にするものがいる。

自分は、

『そういう言動は礼節に反する』

と注意されても素直に聞き入れないというのに。

『他人の注意を素直に聞かないものは死ぬべきだ』

と言うのであれば、自分も死ぬべきということになるというのに。

こう言えば今度は、

『命に関わるようなことと混同すんなwwwww』

的なことを言い出したりもする。

『命に関わるような危険な事例について』

と前もって注釈を入れていなかったのではなかったか? それどころか、まったく命に関わるような事例でなくても、本当にそれまでそんな風に言ってこなかったのか?

そして、ここまで言ってもなお、自身の<礼節に反する行為>について言い訳や詭弁を並べて正当化しようとする。

『自身の行いは正しいものだ』と言い張る。

これが現実だ。

見ず知らずの赤の他人の注意を本当に素直に聞き入れる人間の方が実は少数派なのだとは思わないか?

自身は、見ず知らずの赤の他人の注意や忠告を素直に聞き入れないのに、他人に対しては『他人の注意や忠告を素直に聞き入れるべきだ!!』とは、矛盾が過ぎるとは思わないか?

その現実を直視し、自身が『いつでも見ず知らずの赤の他人の注意や忠告を素直に聞き入れるわけじゃない』という事実を認められるようになれば、いちいち他人の振る舞いに苛立ったり悪態や暴言を吐いたりしなくても済むようになるのかもしれない。

そうして心穏やかにいられるようになれば、結果として平穏に暮らせるようになる可能性が高まる。

ミハエルはそれを、家族や子供達に対しても実践している。自分の思い通りにならなくても苛立ったりはしない。

すると、ミハエルが苛立っていないから、家族も反抗的な態度を取る必要もなくなる。

明らかに苛立ちながら強い口調で高圧的な態度に出る相手には、つい反発してしまったりしないだろうか?

そして相手が反発してきたら、自分もついつい苛立ってしまったりしないだろうか?

結局はそういうことであろう。

自分の家族に対してであれ、他人に対してであれ、攻撃的な態度に出るということは、ストレスの原因を自分でばら撒いているということなのだと。

自分が心穏やかにいられない一番の原因は、結局、自分自身の中にある。

もちろん、虐待やDVやイジメなどの事例を除けば、だが。

『他人が自分の思い通りになってくれない』

など、それこそ自分自身の気の持ちようの問題でしかないはずだ。

他でもない自分自身が、他人の思い通りになんて生きられないのだから。

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