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転生編
他愛ないおしゃべりも楽しめます
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アパートに戻ってきた三人は、ユウカの部屋に集まった。そして、年頃の女の子がよくするような他愛のないおしゃべりを楽しんだ。
「どんな服が好きなの?」
「寝癖がなかなか直らない時はどうしてる?」
「寝入りばなにビクってなるの、あれびっくりするよね」
等々。本当に他愛ないものだ。
それはユウカにとって、ほとんど初めてと言ってもいい経験だった。
『こんな風に話したことなかったのに、アーシェスさんやメジェレナさんとだったらスラスラ言葉が出てくる。すごいな……』
話しながらそんな風に思ってたユウカに、アーシェスが尋ねる。
「ところでユウカって、どんなものが好きなの? 地球出身ならやっぱりマンガやアニメとかって好き?」
「あ、はい。好き…です」
「そっか。地球のマンガやアニメって超有名だもんね。ここでも大人気なんだよ。私はあんまり知らないけど、きっとマンガやアニメが好きな人とも友達になれるよ」
「そうなんですか…? 地球の…って言うか日本のアニメ、ここでもやってるんですか?」
「うん。やってるよ。地球でやってるアニメはもちろん、マンガだって手に入るし。
あんまり人気過ぎて、今じゃ地球に正式にエージェントを派遣して、マンガやアニメやゲームも輸入してる」
「へえ…って。え? でも、地球の人はここのこと知らないですよね…?」
「うん。だから、地球じゃある書店に納品してることになってたり、ある配信会社が配信してることになってるそうだよ。で、そうやって納品されたものをコピーして売ったり配信したりしてるの。
もちろん、地球の法律で言ったらいろいろアウトなのかもしれないけど、ここは地球の法律は関係ないし、だいたい、今の地球でここのこと知られたら、大騒ぎになるでしょうね。経済的なことも連携しちゃったら、たぶん、大混乱になるだろうし」
「あ~…確かに…」
「ここの経済規模って、地球数千個分のレベルなんだって」
「す…っ、数千……!?」
「そうだよ。人口だって、地球型の人間に限定したって、現在ざっと百五十兆を軽く超えるし、それ以外の知的生命体まで含めるとさらにその数十倍の人口がいるからね。地球に比べると物価が安くて経済活動も比べ物にならないくらいに緩やかだけど、元の大きさが違うから」
「はえ~……」
そこまで聞いたところで、
『話が大きすぎてついてけないよ~…!』
とまで思ってしまった。まあ、無理もないだろう。でも、それ以上にユウカを驚かせたのが、
「地球人って、クトゥルー神話までエンターテイメントにしちゃってるんだってね? 他の惑星じゃ口にしただけで失神者が出るくらい、恐怖の対象だったりするのに」
という話だった。
「え!? 他の星にもあるんですか!?」
つい前のめりになってしまった彼女に、アーシェスは、
「当然よ。だって邪神であるクォ=ヨ=ムイがここにいるくらいだし。ちゃんとクトゥルー神話に出てくる他の邪神達も住んでるんだよ。他の地域だけど」
「…そ、そうなんですか…!」
だけど次の瞬間、クォ=ヨ=ムイの姿が頭をよぎったユウカが思ったのは、
『ニャル様があんな感じだったらどうしよう…』
ということなのだった。
「どんな服が好きなの?」
「寝癖がなかなか直らない時はどうしてる?」
「寝入りばなにビクってなるの、あれびっくりするよね」
等々。本当に他愛ないものだ。
それはユウカにとって、ほとんど初めてと言ってもいい経験だった。
『こんな風に話したことなかったのに、アーシェスさんやメジェレナさんとだったらスラスラ言葉が出てくる。すごいな……』
話しながらそんな風に思ってたユウカに、アーシェスが尋ねる。
「ところでユウカって、どんなものが好きなの? 地球出身ならやっぱりマンガやアニメとかって好き?」
「あ、はい。好き…です」
「そっか。地球のマンガやアニメって超有名だもんね。ここでも大人気なんだよ。私はあんまり知らないけど、きっとマンガやアニメが好きな人とも友達になれるよ」
「そうなんですか…? 地球の…って言うか日本のアニメ、ここでもやってるんですか?」
「うん。やってるよ。地球でやってるアニメはもちろん、マンガだって手に入るし。
あんまり人気過ぎて、今じゃ地球に正式にエージェントを派遣して、マンガやアニメやゲームも輸入してる」
「へえ…って。え? でも、地球の人はここのこと知らないですよね…?」
「うん。だから、地球じゃある書店に納品してることになってたり、ある配信会社が配信してることになってるそうだよ。で、そうやって納品されたものをコピーして売ったり配信したりしてるの。
もちろん、地球の法律で言ったらいろいろアウトなのかもしれないけど、ここは地球の法律は関係ないし、だいたい、今の地球でここのこと知られたら、大騒ぎになるでしょうね。経済的なことも連携しちゃったら、たぶん、大混乱になるだろうし」
「あ~…確かに…」
「ここの経済規模って、地球数千個分のレベルなんだって」
「す…っ、数千……!?」
「そうだよ。人口だって、地球型の人間に限定したって、現在ざっと百五十兆を軽く超えるし、それ以外の知的生命体まで含めるとさらにその数十倍の人口がいるからね。地球に比べると物価が安くて経済活動も比べ物にならないくらいに緩やかだけど、元の大きさが違うから」
「はえ~……」
そこまで聞いたところで、
『話が大きすぎてついてけないよ~…!』
とまで思ってしまった。まあ、無理もないだろう。でも、それ以上にユウカを驚かせたのが、
「地球人って、クトゥルー神話までエンターテイメントにしちゃってるんだってね? 他の惑星じゃ口にしただけで失神者が出るくらい、恐怖の対象だったりするのに」
という話だった。
「え!? 他の星にもあるんですか!?」
つい前のめりになってしまった彼女に、アーシェスは、
「当然よ。だって邪神であるクォ=ヨ=ムイがここにいるくらいだし。ちゃんとクトゥルー神話に出てくる他の邪神達も住んでるんだよ。他の地域だけど」
「…そ、そうなんですか…!」
だけど次の瞬間、クォ=ヨ=ムイの姿が頭をよぎったユウカが思ったのは、
『ニャル様があんな感じだったらどうしよう…』
ということなのだった。
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