未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

メイフェア編 力のアウトソーシング

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ああそうだ。<人間(地球人)>と<野生の獣>の大きな違いの一つは、

<力のアウトソーシング>

だろうな。自分自身で発揮できるものよりもはるかに巨大で強大な力を<アウトソーシング>によって操ることができるようになったんだ。

銃も爆弾も、基本的には<他の誰かが作ったもの>だろう? 確かに中には自作する者もいるかもしれないが、そういう者でさえ、

<それを作るのに必要な材料や道具>

についてはだいたい他者に依存してるよな? 自分以外の誰かが作り用意してくれたものを利用して銃や爆弾を作ったりするよな? そこまで一からすべて自ら用意できる人間はどれくらいいる? もしかしたいないこともないんだとしても、『事実上存在しない』と言っていいくらいには例外的な存在なんじゃないのか?

対して野生の獣は一から十まで、

『自分自身の力が頼り』

だからな。<群れを作る種>の場合は<群れとしての力>も加わるとしても、それでも人間(地球人)の異常さには到底敵わない。

そういう意味でも、竜生りゅうきは、

<単体としては生物の常識を外れた怪物>

ではあるものの本質的にはやはり、

<自身の肉体が発生させる力>

を使ってるだけだ。正直なところ今となってはそこまでの脅威ではないと思う。

『倒してしまえない』

のが厄介なだけで、牙斬がざんすら対処は十分に可能だろうな。

まあ俺達も<地殻反応弾>ほどの力は持ってないが、それでもエレクシアだけで俺達全員を殺してもおつりがくるだろうから、やっぱり野生の獣とは違うんだよ。

それも分かっているからこそ落ち着いて竜生りゅうきの様子を見守ることもできている。

なんて俺達の思惑なんて知る由もなく、竜生りゅうきは腹が満たされたか無残な姿になったパパニアンをその場に放り出して長い舌で顔に着いた血を舐め、次に体を舐め始めた。食事の後には必ずそうするのを見ると<綺麗好き>なんだなと感じるな。

その間にも、<竜生りゅうきが残したパパニアンの死骸>には小さな動物達がたかり始めた。チップ竜チップをはじめとした肉食や雑食の獣達や鳥達だ。しかもボクサー竜ボクサーも遠巻きに様子を窺っているのが分かる。ボクサー竜ボクサーよりもはるかに大きな竜生りゅうきを警戒して近付いてはこないが。さすがに抜け目ない。

無謀な生き物は長生きできない。ボクサー竜ボクサーも狂暴な猛獣ではあるものの明らかに自分達より強いのが分かる相手にいきなり突っかかっていくような真似はしない。だからこそ密林において数を増やし<密林の住人>の中枢とも言える存在となれたわけだな。

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