未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

メイフェア編 案外融通が利かなくて

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<人間の脳>ってヤツは案外融通が利かなくて、元々存在しない機能を与えられてもすぐには適応できないそうだ。そのクセ、使えていたはずの機能を一時的にでも使えなくなるとたちまちその状態が当たり前になって、次に機能が回復しても適応するのに時間が掛かってしまうと。『怠ける方については積極的』と言うか。大きな怪我や病気の後で<リハビリ>が必要なのはそういうことだな。

だから当然、義肢化してもリハビリが必要になる。義肢だから<機能>は最初から完璧でもそれを使う人間の脳の方がすぐには適応できないんだよ。脳の研究も進んでその辺りも対処は進んだとはいえ当然のこととしてこちらは<完璧>じゃない。絶賛対処中と。ましてや人間の脳で巨大ロボットを直接制御するなんて、無謀もいいところなんだよな。都市伝説として語られる、

『巨大ロボットと直結されて錯乱した被験者が暴走し大変な被害を出した』

という話の中で出てくる<巨大ロボット>でさえ、全高六メートル足らずの、

『ぜんぜん<巨大>じゃねーじゃねーか!』

と言われそうなレベルのものだったらしいし。それですらその有り様だからな。

久利生くりうとビアンカの同僚だった軍人が義体化を繰り返した挙句に<宇宙戦闘艇>そのものになってしまったという件でも、すっかり人間性を失ってAIと大差なくなってしまったという話だし。

まあそれについては<暴走>を予防するために大量の薬剤を常時投与されていた影響もあるんだろうが、そもそも、

<完全に人間とは異なる機能を持つ体>

なんてものを与えられたらそりゃ『人間としての感覚を維持する』のもままならなくなるよなあ。適応が進めば進むほど。

その一方で<幻肢痛>なんてものもあったりして、いやはや一筋縄ではいかないもんだ。

だから俺としては<電脳化>や<義体化>について積極的に進めようとは思わない。<朋群ほうむ人>が自らそれを望むなら止めることはできなくても、俺の方から提案するつもりはないんだ。

人間は人間、ロボットはロボットとしてそれぞれ<別の存在>であることが実際には必要な気がする。

そこを混同してしまうと<アイデンティティ>を維持することもままならなくなるんじゃないかって。

このこと自体はあくまで俺の個人的な主観ではあるものの、具体的な根拠があるわけじゃないものの、地球人社会のインフラそのものでありリソースそのものでもあったAI達もそう考えているんだよな。

『人間とロボットは別のものであるからこそ その関係が成立している』

ってな。

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