未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

文字の大きさ
上 下
2,451 / 2,661
第四世代

焔と彩編 エピローグ

しおりを挟む
新暦〇〇四十年二月二十日



こうしてあらたがその生涯を閉じたが、ほむらさいはそれにすら関心を示すことなく二人揃って穏やかな日々を変わらず過ごしていた。

人間(地球人)はそういうのについていろいろ思うかもしれないが、そんなものは所詮、

<地球人のエゴ>

に過ぎない。それをほむらさいに向けることを俺は認めないし許さない。個人的に表に出さず頭の中で思ってるだけなら好きにすればいいし、内心にまでは干渉できないけどな。

なにより実の親である俺が納得してるんだ。赤の他人が余計な口出しをするのは<野暮>以外の何ものでもないさ。

そのほむらさいも、遠からず命の幕を下ろすだろう。これは避けようのない結末だ。大事なのはその結末に向けて当人がどう生きるかであって、

<他の誰かにとって都合のいい生き方>

なんてのは必須じゃないんだ。地球人社会じゃえてしてそれに振り回れるのが多かったが、だからこそつらく苦しい人生を送ることになった者も少なくなかったが、ここではそういうのはなるべく回避していきたいと思う。そんな生き方をしたところで喜ぶのは他者の人生を娯楽のように捉える無責任な奴らだけだしな。

ひなたまどかうららのための新居も数日中には完成するだろう。そのための作業を、ひなたまどかも積極的に手伝ってくれてる。エレクシアやイレーネやドーベルマンDK-aに比べればその働きは<誤差の範囲>に過ぎないが、二人して屋根や壁の塗装を行ってる様子は楽しそうだ。

しかもうららも二人の真似をしてたり。こちらはそれこそむしろ邪魔にしかなっていなかったりするものの、別にいいさ。エレクシアやイレーネがいればそのフォローもたやすい。

いずれにせよ、ひなたまどかうららの新しい生活がすでに始まっていると言えるだろうな。

俺やシモーヌを<第一世代>とすれば、孫にあたるひなたまどかうららは<第三世代>ではあるが、野生として生きるそうかいりん達<第二世代>にもすでに孫である<第四世代>が当たり前にいて、しかもそう遠くないうちに<第五世代>も生まれてくることになるだろう。そうなればいよいよひかりあかり錬慈れんじを除いた<第二世代>は退場していくことになる。

めいが逝き、しんが逝き、じょうが逝き、しょうが逝き、そうが逝き、りんが逝き、あらたが逝き、残すはほまれほむらかいさいすいだけとなった。俺の子供達ももう三分の二が逝ったわけだ。そしてそのまた残りの半分以上が、おそらくこの数年以内に逝く。

<命>ってヤツは本当に残酷で無常だよな。

でも俺は、自分がこうして生まれてきたことを悔やんではいないし、子供達に生まれてきてもらったことも後悔していない。

ただただその事実と向き合った上で命を楽しむようにしてるからな。

しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります

京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。 なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。 今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。 しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。 今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。 とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。

なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。 ご都合主義のハッピーエンドのSSです。 でも周りは全くハッピーじゃないです。 小説家になろう様でも投稿しています。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~

味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。 しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。 彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。 故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。 そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。 これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす

黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。 4年前に書いたものをリライトして載せてみます。

処理中です...