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第四世代
焔と彩編 結婚式
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そうして俺が自分を納得させつつ、
<陽と和と麗の結婚式の準備>
を進めて、日が傾き始めた頃、遂にそれを執り行うことになった。
地球人社会でのそれのように着飾ったりもしないし豪勢な食事とかも用意されてはいないが、光と順の時や、久利生とビアンカと灯と來の時や、ルイーゼと斗真の時や、俺とシモーヌの時のように、実際には式を行わなかったり簡素極まりない<ただの報告会>だったりというのとは明らかに違う、
<質素ではありつつまぎれもない結婚式>
が始まった。<司会>はセシリア。
「それでは只今より、陽様、和様、麗様の結婚式を執り行います」
恭しく彼女が宣言すると、前に座った陽と和も畏まった表情で背筋を伸ばした。でもまあ麗だけはいつもと違う様子に不安そうに陽にしがみついていただけではありつつ。だがそれでいい。麗にまでこれの意味を理解しろとは言わないさ。その必要もない。
これはあくまで、この意味を理解できる者達にとっての<けじめ>であり<儀式>なんだからな。取り敢えずの区切りがつくまでおとなしくしててくれればそれでいいんだ。
だからこそ、麗が耐えきれなくなるほど無駄に長々と挨拶をするつもりもない。<親族代表>として俺が、
「陽。お前はこれから和や麗と一緒に力を合わせて自分の人生を生きていくんだ。その意味が分かるな?」
と問い掛けると、彼は、
「もちろんだよ、祖父《じい》ちゃん。俺はそのために結婚するんだ」
と、すごく大人びた凛々しい表情できっぱりと応えてくれた。すると和も、
「私も陽と同じ。三人で力を合わせて生きていく覚悟をみんなに知ってもらいたくて集まってもらったんだ」
と告げる。これまた実年齢ではようやく十代になったばかりとは思えない、しっかりした言葉だった。まだまだ地球人社会ほどは複雑でもなく覚えなきゃいけないことが多くないからこそのものではありつつ、頼もしさを感じられる様子だった。自分達がなぜここにいられるのかをしっかりと理解してるのが伝わってくる。
だからこそ新のことがあってもこうして式を行ったのは正解だと思えた。陽も和も、ちゃんと分かってくれてる。<感謝>してくれてる。新のことも含めて敬ってくれてる。
地球人社会だとあまりに社会そのものが複雑すぎて分かりにくくなってる部分も、ここじゃまだまだ肌で実感できるからだろうな。<命の実感>が近いんだ。伝わってくるんだ。十数年生きただけでも理解できる程度には。
だからこそ<大人になれる年齢>も、若くて済むということか。
<陽と和と麗の結婚式の準備>
を進めて、日が傾き始めた頃、遂にそれを執り行うことになった。
地球人社会でのそれのように着飾ったりもしないし豪勢な食事とかも用意されてはいないが、光と順の時や、久利生とビアンカと灯と來の時や、ルイーゼと斗真の時や、俺とシモーヌの時のように、実際には式を行わなかったり簡素極まりない<ただの報告会>だったりというのとは明らかに違う、
<質素ではありつつまぎれもない結婚式>
が始まった。<司会>はセシリア。
「それでは只今より、陽様、和様、麗様の結婚式を執り行います」
恭しく彼女が宣言すると、前に座った陽と和も畏まった表情で背筋を伸ばした。でもまあ麗だけはいつもと違う様子に不安そうに陽にしがみついていただけではありつつ。だがそれでいい。麗にまでこれの意味を理解しろとは言わないさ。その必要もない。
これはあくまで、この意味を理解できる者達にとっての<けじめ>であり<儀式>なんだからな。取り敢えずの区切りがつくまでおとなしくしててくれればそれでいいんだ。
だからこそ、麗が耐えきれなくなるほど無駄に長々と挨拶をするつもりもない。<親族代表>として俺が、
「陽。お前はこれから和や麗と一緒に力を合わせて自分の人生を生きていくんだ。その意味が分かるな?」
と問い掛けると、彼は、
「もちろんだよ、祖父《じい》ちゃん。俺はそのために結婚するんだ」
と、すごく大人びた凛々しい表情できっぱりと応えてくれた。すると和も、
「私も陽と同じ。三人で力を合わせて生きていく覚悟をみんなに知ってもらいたくて集まってもらったんだ」
と告げる。これまた実年齢ではようやく十代になったばかりとは思えない、しっかりした言葉だった。まだまだ地球人社会ほどは複雑でもなく覚えなきゃいけないことが多くないからこそのものではありつつ、頼もしさを感じられる様子だった。自分達がなぜここにいられるのかをしっかりと理解してるのが伝わってくる。
だからこそ新のことがあってもこうして式を行ったのは正解だと思えた。陽も和も、ちゃんと分かってくれてる。<感謝>してくれてる。新のことも含めて敬ってくれてる。
地球人社会だとあまりに社会そのものが複雑すぎて分かりにくくなってる部分も、ここじゃまだまだ肌で実感できるからだろうな。<命の実感>が近いんだ。伝わってくるんだ。十数年生きただけでも理解できる程度には。
だからこそ<大人になれる年齢>も、若くて済むということか。
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