未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

焔と彩編 ものには限度がある

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<資産管理>ってヤツは、ただ正しい数字を出せばいいというわけじゃない。

その数字が何由来で、そしてどこに行くのかを正確に記さないと<管理>にならないからな。

こういうのはそれこそAIの得意分野だろうが、単に数字さえ合ってればいいというわけじゃないのもあって、実際に裏付けを取りに行ったりもしなきゃならない。そのコストがとにかく膨大なんだと。

<地球人社会が巨大になりすぎた弊害>

だな。

それに<経済活動>ってのは社会というものにとっての<生命活動>みたいなもんだから、一部分に溜まりすぎてしまうといろいろ問題もあるらしい。人体において血流が滞ると問題が生じるみたいなもんか。

だから留めておこうとしてもなんだかんだと漏れ出てしまうってのも、ある種の<防御反応>だと考える専門家もいるそうだ。

そりゃそうか。人間の感覚では掴みきれないほどの資産なんて、事実上ないも同然だもんな。

結局、なんでも『ほどほど』が望ましいということだろうさ。

<管理する能力>

が高まればそれだけ大きなものを扱えるようにはなっても、だからこそ人間(地球人)の歴史においても<個人が所有する資産>がどんどん巨大化していった事実があっても、ものには<限度>というものがある。たとえそれが<その時点での限度>ではあっても、いずれそこのハードルをさらに超えることができるようになるとしても、少なくとも現状ではそうだ。その事実は変わらない。

健康寿命が二百年を超えても、<大きなブレイクスルーを生み出す発明>が為されるのはざっと千年に一度とされている。だからその瞬間に立ち会える人間は決して多くない。

まあ、その時点で生きている人間(地球人)の数は二百億とか三百億とかだけどな。そこだけを見たら大変な数のようにも思うだろうが、

<千年の間に生まれて死んでいく人間(地球人)の数>

を思えばな。さすがにそこまでのものとは言えないだろうさ。

朋群ほうむ人社会>においては、現状では他の惑星との交流も望み薄な上に、かつての地球のような極端な膨張は回避したいとも思ってるし、まあ<億万長者>が生まれたとしても、地球人社会のそれに比べれば可愛いもんだろうな。

だが、それでいいと思う。

ただし勘違いしてもらっちゃ困るが、俺は別に『儲けることを否定してる』わけじゃないぞ? あくまで、

『ものには限度がある』

という話をしてるだけだ。

そこを履き違えてもらっちゃ話が噛み合わなくなる。

正当な形で儲けるのなら好きにすればいいさ。

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