2,392 / 2,554
第四世代
焔と彩編 命は金で買える
しおりを挟む
<誰かにとっての個人的に特別な存在>
それはもう、日常的に当たり前のように実感できても何の不思議もないことだと俺も思う。何かの<イベント>じゃなく、それこそ普段の生活の中でも。<家族>であったり、<想い人>であったり。
むしろその実感があればこそ人間は自我を保つことができるんだろうな。
対して人間以内の動物は、<自我>というものにそこまで拘ってる印象も明らかにない。
もしそこで、
『人間以外の動物にも自我はあって、それを尊重するべきだ!』
とか言うのであれば、その動物本来の生息環境から引き離して、生まれた時から人間の中で育てて、その動物本来の自我を育てずに、まるで<物>のように愛玩するのはおかしいだろうさ。
俺はそう思うんだが、それでも、ペットを飼う人間は、
『うちのコは自分で選んでくれた! うちのコの意思を尊重してるだけ!』
とか言うかもな。そんな風に思ってるなら何を言っても聞かないだろうし、地球人社会における法に反しているのでもなければ止めることもできない。
生きた動物をペットとして飼うことについてハードルは非常に高くなったものの、あくまで許可を得るのが難しくなったというだけで、別に今でも違法というわけじゃないんだ。
きちんと飼育環境を整えて所定の手順を踏めばちゃんと許可は下りるんだよ。まあそれと同時に、
『<命>に対して責任を負う』
ということになるから、しっかり責任を果たさないと当然のこととして罰則もあるけどな。
だがそれは、むしろそうじゃないとおかしいだろう。
軽々しくペットを飼うことの方がどうかしてたんだろうさ。
まともに責任も負わず命を愛玩してそれで、
『命を学ぶ』
とは、なんの冗談だ? 意味が分からない。それで学べる<命>とはなんだ?
『命は金で買える』
と学ぶのか?
『死ねばまた金で次の命を買えばいい』
と学ぶのか?
先にも触れたとおり、生きた動物をペットとして飼うこと自体は、違法でも何でもない。それに今は原則として『金で買う』ことはできない。そもそも『売って』ない。
金銭で購入することは基本的に禁止されている。誰かから譲り受けるか、保護された動物を迎え入れるかのどちらかだ。
とは言え、誰かから譲り受ける際に儀礼的に<謝礼>という形で金銭の授受があるのも事実。だから実質的には今でも『金で買ってる』という一面は確かにある。
まあ、<ブリーダー>も、育てるには金がかかるしな。その一部だけでも負担してもらえれば助かるというのもあるだろうさ。
それはもう、日常的に当たり前のように実感できても何の不思議もないことだと俺も思う。何かの<イベント>じゃなく、それこそ普段の生活の中でも。<家族>であったり、<想い人>であったり。
むしろその実感があればこそ人間は自我を保つことができるんだろうな。
対して人間以内の動物は、<自我>というものにそこまで拘ってる印象も明らかにない。
もしそこで、
『人間以外の動物にも自我はあって、それを尊重するべきだ!』
とか言うのであれば、その動物本来の生息環境から引き離して、生まれた時から人間の中で育てて、その動物本来の自我を育てずに、まるで<物>のように愛玩するのはおかしいだろうさ。
俺はそう思うんだが、それでも、ペットを飼う人間は、
『うちのコは自分で選んでくれた! うちのコの意思を尊重してるだけ!』
とか言うかもな。そんな風に思ってるなら何を言っても聞かないだろうし、地球人社会における法に反しているのでもなければ止めることもできない。
生きた動物をペットとして飼うことについてハードルは非常に高くなったものの、あくまで許可を得るのが難しくなったというだけで、別に今でも違法というわけじゃないんだ。
きちんと飼育環境を整えて所定の手順を踏めばちゃんと許可は下りるんだよ。まあそれと同時に、
『<命>に対して責任を負う』
ということになるから、しっかり責任を果たさないと当然のこととして罰則もあるけどな。
だがそれは、むしろそうじゃないとおかしいだろう。
軽々しくペットを飼うことの方がどうかしてたんだろうさ。
まともに責任も負わず命を愛玩してそれで、
『命を学ぶ』
とは、なんの冗談だ? 意味が分からない。それで学べる<命>とはなんだ?
『命は金で買える』
と学ぶのか?
『死ねばまた金で次の命を買えばいい』
と学ぶのか?
先にも触れたとおり、生きた動物をペットとして飼うこと自体は、違法でも何でもない。それに今は原則として『金で買う』ことはできない。そもそも『売って』ない。
金銭で購入することは基本的に禁止されている。誰かから譲り受けるか、保護された動物を迎え入れるかのどちらかだ。
とは言え、誰かから譲り受ける際に儀礼的に<謝礼>という形で金銭の授受があるのも事実。だから実質的には今でも『金で買ってる』という一面は確かにある。
まあ、<ブリーダー>も、育てるには金がかかるしな。その一部だけでも負担してもらえれば助かるというのもあるだろうさ。
0
お気に入りに追加
174
あなたにおすすめの小説
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
俺のセフレが義妹になった。そのあと毎日めちゃくちゃシた。
ねんごろ
恋愛
主人公のセフレがどういうわけか義妹になって家にやってきた。
その日を境に彼らの関係性はより深く親密になっていって……
毎日にエロがある、そんな時間を二人は過ごしていく。
※他サイトで連載していた作品です
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる