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第四世代
焔と彩編 スペースコロニー
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そうだ。地球人が宇宙に進出するための足場として建造した黎明期のスペースコロニー群は、理論上は数百年は使えるはずだったにも拘わらず実際にはその多くが百年程度しか満足に機能させられず、またはかろうじて機能はしていても実用には耐えられない状態に陥り、次々と解体されて次のスペースコロニーを建造するための材料にされたそうだ。
とは言え、最初期のそれについては<歴史的な価値>も当然ながら見出されていて、保存のための努力はされてきたんだと。
そしてコーティング式の保護剤が開発されると一気に耐久性が増し、さらに今度は<自己再生機能を付与するナノマシンコーティング>が開発されると、その効果が続く限りは事実上劣化しないようになり、保存のための費用も軽減されたそうだ。
で、俺は行ったことはないんだが、その<歴史的遺物であるスペースコロニー>に観光で出掛けたことのある知人によると、
「こんな頼りない構造のスペースコロニーなんかでよく暮らせてたなって思ったよ」
という話だった。
そうなんだ。技術の進歩によりスペースコロニーの構造も桁違いに堅牢になって、ちょっとやそっとじゃ壊れないようになったんだよな。
素人でもその差を感じ取れるくらいには。
しかも本当に、多少の事故や攻撃じゃ壊れないんだよ。それこそ軍用の戦闘艦の強力なレールガンの直撃でも受けない限りはびくともしない。
もちろんコロニー内部で爆弾でも使われればそれなりに被害は出るとしても、コロニーそのものが破壊されるようなことはない。
それくらい安全性も格段に向上し安心感も増しているはずにも拘らずやっぱり人間は<地面>に足をつけて生きていたいらしいな。
だから結局、まだまだ人間も<生き物>であることをやめられずにいるということな気がする。
俺個人としてはむしろその方がホッとするけどな。<何か得体のしれないもの>になってしまったわけじゃないのが分かって。
俺自身の実感としても、自分が『生き物じゃない』とは到底思えないし。
そんなわけで、自分達を何か、
<特別に選ばれた存在>
のように思い上がるのもしないでおこうと思う。
というか、普通に恥ずかしいだろ。そんな風に考えるのは。正直、子供じみてるとさえ思う。
自分は何か特別な存在だと考えるのは、結局のところ自己肯定感の低さの裏返しなんだろうなと俺は感じるよ。
<誰かにとっての個人的に特別な存在>
ならまあ分かる。俺にとっての家族がそうだからな。
だが、
<世界にとっての特別な存在>
だとか、
<人類にとっての特別な存在>
なんてのはさすがにな。あんまりにも大仰にすぎるって言うもんだ。
とは言え、最初期のそれについては<歴史的な価値>も当然ながら見出されていて、保存のための努力はされてきたんだと。
そしてコーティング式の保護剤が開発されると一気に耐久性が増し、さらに今度は<自己再生機能を付与するナノマシンコーティング>が開発されると、その効果が続く限りは事実上劣化しないようになり、保存のための費用も軽減されたそうだ。
で、俺は行ったことはないんだが、その<歴史的遺物であるスペースコロニー>に観光で出掛けたことのある知人によると、
「こんな頼りない構造のスペースコロニーなんかでよく暮らせてたなって思ったよ」
という話だった。
そうなんだ。技術の進歩によりスペースコロニーの構造も桁違いに堅牢になって、ちょっとやそっとじゃ壊れないようになったんだよな。
素人でもその差を感じ取れるくらいには。
しかも本当に、多少の事故や攻撃じゃ壊れないんだよ。それこそ軍用の戦闘艦の強力なレールガンの直撃でも受けない限りはびくともしない。
もちろんコロニー内部で爆弾でも使われればそれなりに被害は出るとしても、コロニーそのものが破壊されるようなことはない。
それくらい安全性も格段に向上し安心感も増しているはずにも拘らずやっぱり人間は<地面>に足をつけて生きていたいらしいな。
だから結局、まだまだ人間も<生き物>であることをやめられずにいるということな気がする。
俺個人としてはむしろその方がホッとするけどな。<何か得体のしれないもの>になってしまったわけじゃないのが分かって。
俺自身の実感としても、自分が『生き物じゃない』とは到底思えないし。
そんなわけで、自分達を何か、
<特別に選ばれた存在>
のように思い上がるのもしないでおこうと思う。
というか、普通に恥ずかしいだろ。そんな風に考えるのは。正直、子供じみてるとさえ思う。
自分は何か特別な存在だと考えるのは、結局のところ自己肯定感の低さの裏返しなんだろうなと俺は感じるよ。
<誰かにとっての個人的に特別な存在>
ならまあ分かる。俺にとっての家族がそうだからな。
だが、
<世界にとっての特別な存在>
だとか、
<人類にとっての特別な存在>
なんてのはさすがにな。あんまりにも大仰にすぎるって言うもんだ。
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