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第四世代

焔と彩編 ただそこにある

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まあとにかく、ほむらさいあらたりんは、誰が傍にいようがお構いなしで睦み合うようになった。

だから当然、ひかりあかりもその様子を目撃したことは何度もある。それどころか、まどかひなたれいもだ。水帆みなほは基本的に池からは離れないから見てないだろうが、まあ、見たところで何とも思わないだろうというのは察せられるな。

『なんかしてる』

程度にしか認識してないんだよ。

別に『隠されて』ないからさほど興味も引かないみたいだしな。

人間の心理として、

『隠されてると余計に気になってしまう』

というのはあるだろう? 

『恥じらい』がないのは嫌なんだろう? <趣>がないんだろう? 

『秘すればこそエロス』

みたいなことも言われるじゃないか。付き合ってる時には互いに気持ちが昂って何度も求めあってしまったりするのに、やがて慣れてしまって恥じらいもなくなってエロスを感じなくなって気持ちが冷めてしまうんだろう? なのに、他の相手にはまた気持ちが昂ってしまったりもする。それは結局、『身近じゃない』『当たり前にあるものじゃない』からなんじゃないのか? だからこそ昂りを覚えてしまう。

対して俺の子供達は、<性>に関してはそれこそ恥じらいも奥ゆかしさも戸惑いもない。

『ただそこにある』

という認識なんだよ。体の違いさえ、『そういうもの』としか思ってない。なのに、パートナーと認めた途端にお互いにとってのみ、特別な意味を持つようになる。気持ちが昂る。

それで十分だろ。それでなんの問題がある?

<新鮮な昂り>

がなくなるのが嫌か? <ドキドキ>がなくなるのが嫌か? だがそんなものは、どこまでいっても<個人的な趣味嗜好>でしかないはずだよな。

まあ、地球人社会においては、恥じらいも何もなくただ屈託なく遊んでいるだけの子供を見ていて性的興奮を覚える奴もいたが、それすら、実は、

『本来なら手が届かないはずの、手を出してはいけないはずの、遠い存在である』

という認識が前提にあるから興奮できるんだというのも分かっているそうだ。

『手が届かないはずの』

『手を出してはいけないはずの』

って部分こそが肝なんだと。

そうじゃなくなると一気に冷めるらしい。

『許されないからこそ気持ちが燃え上がる』

わけか。

まったく、本当に人間(地球人)って奴は面倒臭くて業が深いよな。だが、それを逆手に取れば、余計な劣情を抱かなくて済むようになるとも言えるだろうさ。

『エロスがなくなれば人間は滅ぶ!』

ってか? そんなことで滅ぶような種なら滅んだ方がいいんじゃないか?

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