2,320 / 2,387
第四世代
凛編 ブンドド
しおりを挟む
そうだ。凛も走も凱も、<俺とは別の命>なんだ。知能こそ精々地球人の十歳児程度でも確かに<俺とは別の人格>を有した存在なんだよ。
まあこれも、今まで何度も何度もしつこく語ってきたことだけどな。しかしどれだけしつこく語っても、
『子供は親とは別の命であり人格を持つ存在である』
という事実を認めることができない人間もいる。いや、
『認めたがらない』
と言った方がいいか。それを認めると、
<自分にとって都合のいい人生設計のための設定>
が台無しになってしまうからなんだろう。<子供という舞台装置>が失われてしまうからなんだろう。自分の人生を演出する<小道具>が自分の手を離れてしまうからなんだろう。それが怖いんだろうさ。
相手が自分とは別の人格であり独立した存在であり、
『命として対等である』
ってことになると、子供を自分の都合で操れる、
<上位存在>
になれたような気がしてるのを台無しにされてしまうからだろうさ。
幼稚だな。子供が<ブンドド>してすべてを自分の思い通りに操って遊んでいるのと発想が同じだと思う。ただそれが、<玩具>ではなく、
<生きた生身の人間>
を使って行うから罪深く闇も深いだけだろう。自分を<大人>だと思うなら、せめてその辺りをわきまえるべきだろうさ。
自分の玩具で遊んでるだけなら別にいい。どんなに勝手なことをしても理不尽なことをしても、それで玩具が壊れても、自分でそれを受け止めるなら好きにすればいいさ。だが、<生きた人間>であり<自分とは別の命>である子供でブンドドするのは度が過ぎていると俺は思うんだよ。
なにしろそういうのは、社会にまで影響を与えるからな。玩具はそうじゃなくても、子供はやがて成長して自ら社会に関わっていくようになるんだ。その子供が自身の生い立ちを理由に<好ましくない影響>を社会に与えようとするなら、原因を作った親が咎められないのはおかしいだろ。
俺自身が親であり子供を育ててきたからこそそう思う。
加えて俺は、自立して巣立って自らの力で生きている子供達に対しては過剰に干渉しないでおこうと思ってる。だからこそ、干渉しなくて済むように育てなきゃと自分に言い聞かせてるんだ。
他者を敬い、気遣い、慮ることができる人間に育てることで、本人の判断に任せておけるようにな。
凛も走も凱も<人間>としては生きていないが、あくまで<野生に生きる獣人>ではあるが、その中でもただの破壊者にはなってほしくないんだ。
まあこれも、今まで何度も何度もしつこく語ってきたことだけどな。しかしどれだけしつこく語っても、
『子供は親とは別の命であり人格を持つ存在である』
という事実を認めることができない人間もいる。いや、
『認めたがらない』
と言った方がいいか。それを認めると、
<自分にとって都合のいい人生設計のための設定>
が台無しになってしまうからなんだろう。<子供という舞台装置>が失われてしまうからなんだろう。自分の人生を演出する<小道具>が自分の手を離れてしまうからなんだろう。それが怖いんだろうさ。
相手が自分とは別の人格であり独立した存在であり、
『命として対等である』
ってことになると、子供を自分の都合で操れる、
<上位存在>
になれたような気がしてるのを台無しにされてしまうからだろうさ。
幼稚だな。子供が<ブンドド>してすべてを自分の思い通りに操って遊んでいるのと発想が同じだと思う。ただそれが、<玩具>ではなく、
<生きた生身の人間>
を使って行うから罪深く闇も深いだけだろう。自分を<大人>だと思うなら、せめてその辺りをわきまえるべきだろうさ。
自分の玩具で遊んでるだけなら別にいい。どんなに勝手なことをしても理不尽なことをしても、それで玩具が壊れても、自分でそれを受け止めるなら好きにすればいいさ。だが、<生きた人間>であり<自分とは別の命>である子供でブンドドするのは度が過ぎていると俺は思うんだよ。
なにしろそういうのは、社会にまで影響を与えるからな。玩具はそうじゃなくても、子供はやがて成長して自ら社会に関わっていくようになるんだ。その子供が自身の生い立ちを理由に<好ましくない影響>を社会に与えようとするなら、原因を作った親が咎められないのはおかしいだろ。
俺自身が親であり子供を育ててきたからこそそう思う。
加えて俺は、自立して巣立って自らの力で生きている子供達に対しては過剰に干渉しないでおこうと思ってる。だからこそ、干渉しなくて済むように育てなきゃと自分に言い聞かせてるんだ。
他者を敬い、気遣い、慮ることができる人間に育てることで、本人の判断に任せておけるようにな。
凛も走も凱も<人間>としては生きていないが、あくまで<野生に生きる獣人>ではあるが、その中でもただの破壊者にはなってほしくないんだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
163
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる