2,191 / 2,653
第四世代
ホビットMk-Ⅱ編 なぜこうなったのか?
しおりを挟む
こういうトラブルは、人間の集団ではそれこそ日常茶飯事だろう。珍しくもない。
だが、まずそこで考えてほしい。
『なぜこうなったのか?』
ということをだ。
そもそも、
『花を慈しむ』
こと自体は別に咎められるようなことじゃないだろう。
『自然の中で自然に生えていたものをわざわざこうして管理の下で栽培するという行い自体がどうなのか?』
という話はあるとしてもな。そこはそこでまた議論することとして、今はあくまで今回のトラブルについて検証する。
まあ発端としては当然、
『隣家との境界を越えて花壇を作った』
ことだろうな。しかしこの時点ですでに、
『なぜ、花のために隣家との境界を無視したのか?』
という疑問が湧いてくる。
『人間ってのはそれだけ身勝手な生き物だからだろ』
と言うかもしれないが、別に全員が全員同じことをするというわけじゃないだろう? そうなると、『人間ってのはそれだけ身勝手な生き物だから』という理屈だけじゃ説明がつかない。『本質的に身勝手』なのは事実としても、
『じゃあ、その身勝手さを抑えられる人間とそうでない人間がいるのはなぜか?』
という話になる。
で、こうなると、
『ちゃんと躾けられてるかどうかの違いだろ』
みたいに言うのも出てくるが、いや、その理屈はおかしい。いわゆる『厳しく躾けられた』とされる人間の中にもこういうのは出てくるのはすでに確認されているしな。
それで、
『生まれつきの性格だろ』
的な話に持っていきたがるのもいるが、これもおかしい。なぜなら、
『厳しく躾けられていなくてもやらない人間はやらない』
からだ。<生まれつきの性格や資質>がすべてを決めて、それで、
『厳しく躾けられてもやる人間はやるし、厳しく躾けられていなくてもやらない人間はやらない』
のなら、
『そもそも躾をする意味がない』
って話にならないか? こう言うと今度は、
『躾けることで少しでもマシにするためだろ!』
と反論するにしても、いや、<マシ>になってるのかどうかをどうやって判断するんだ? これについてはいまだに明確に立証されていないんだ。それを確かめるための試みは何度も行われているらしいが、<脳の働き>そのものも確認した上で検証されてもいるらしいが、残念ながら確たるものは得られていないとのこと。
これについてレックスは、
「そもそも何をもって『厳しく躾けた』とされるのかがまず確立されていないというう時点でこの話は成立していないんだ」
と語ってくれた。
なるほど確かにそうだよな。
だが、まずそこで考えてほしい。
『なぜこうなったのか?』
ということをだ。
そもそも、
『花を慈しむ』
こと自体は別に咎められるようなことじゃないだろう。
『自然の中で自然に生えていたものをわざわざこうして管理の下で栽培するという行い自体がどうなのか?』
という話はあるとしてもな。そこはそこでまた議論することとして、今はあくまで今回のトラブルについて検証する。
まあ発端としては当然、
『隣家との境界を越えて花壇を作った』
ことだろうな。しかしこの時点ですでに、
『なぜ、花のために隣家との境界を無視したのか?』
という疑問が湧いてくる。
『人間ってのはそれだけ身勝手な生き物だからだろ』
と言うかもしれないが、別に全員が全員同じことをするというわけじゃないだろう? そうなると、『人間ってのはそれだけ身勝手な生き物だから』という理屈だけじゃ説明がつかない。『本質的に身勝手』なのは事実としても、
『じゃあ、その身勝手さを抑えられる人間とそうでない人間がいるのはなぜか?』
という話になる。
で、こうなると、
『ちゃんと躾けられてるかどうかの違いだろ』
みたいに言うのも出てくるが、いや、その理屈はおかしい。いわゆる『厳しく躾けられた』とされる人間の中にもこういうのは出てくるのはすでに確認されているしな。
それで、
『生まれつきの性格だろ』
的な話に持っていきたがるのもいるが、これもおかしい。なぜなら、
『厳しく躾けられていなくてもやらない人間はやらない』
からだ。<生まれつきの性格や資質>がすべてを決めて、それで、
『厳しく躾けられてもやる人間はやるし、厳しく躾けられていなくてもやらない人間はやらない』
のなら、
『そもそも躾をする意味がない』
って話にならないか? こう言うと今度は、
『躾けることで少しでもマシにするためだろ!』
と反論するにしても、いや、<マシ>になってるのかどうかをどうやって判断するんだ? これについてはいまだに明確に立証されていないんだ。それを確かめるための試みは何度も行われているらしいが、<脳の働き>そのものも確認した上で検証されてもいるらしいが、残念ながら確たるものは得られていないとのこと。
これについてレックスは、
「そもそも何をもって『厳しく躾けた』とされるのかがまず確立されていないというう時点でこの話は成立していないんだ」
と語ってくれた。
なるほど確かにそうだよな。
0
お気に入りに追加
195
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる