未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

ホビットMk-Ⅱ編 労多くして益なし

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新暦〇〇三九年十月十五日



そんなわけで、今日も今日とて、

<花を世話するホビットMk-Ⅱ>

は、甲斐甲斐しくそれを行っていた。<水やり>は基本的には最低限に済ませつつ、<肥料>については、量そのものは少ないがこまめに与える。これは、自然の中でも命を終えた動物の死骸がバクテリアに分解されて養分となっていくのと同じだ。

地球人社会でのガーデニングなどで栽培されていた植物については、品種改良などが行われていたりした結果、

<人間が世話することが前提の生態>

を得るに至って、いわゆる<ガーデニングのノウハウ>に沿った世話の仕方でないと上手く育たないようになってしまったりもしたんだろう。と言うか、

『鑑賞に耐える綺麗な花が咲かなかったりする』

って感じか。野菜なども、見た目が悪く味もいまいちなものになったりすると聞いたことがある。

ホビットMk-Ⅱが世話している花達も、いずれはそうなっていくかもしれない。しれないが、今の時点ではまだまだ自然のそれに近い状態を保たないと上手く育ってくれないようだ。

水やりにしたって、必要最小限で済まさないと、そこに雨などが降ることで水分過多になって根腐れを起こしてしまう。

実に繊細だ。

でもまあ幸い、ホビットMk-Ⅱは人間のように<思い込み>がないから、実際に必要なやり方を素直に取り入れてくれる。

人間(地球人)はとにかく、

『自分がこんなに努力してるのになんで上手くいかない!?』

とキレたりするが、いや、その<努力の仕方>が適切じゃないから上手くいかないんだ。てのが理解できない傾向にある。これもまた、<心>を持つがゆえのことだな。自分の心を優先するあまり、冷静に客観的に物事を捉えることができてないんだ。

事実を事実として認めることができないんだよ。

<自分のやり方が適切じゃないという事実>

を認めたくないってことだな。

これは草花を育てたりする時だけに限ったものじゃない。<子育て>なんかでもそうだ。子供が自分の思ったように育たないのは自分のやり方が適切じゃないだけの話なんだが、親はその事実を認めたくなくて<子供の所為>にして泣き言を漏らしがちなんだよな。

事実を事実として認めてしまえばその上で『何がマズかったのか?』と冷静に考えられるだろうに、自分のやり方が適切じゃないのを認めずに対処療法的に取り繕おうとするからますます拗れてしまったりする。『労多くして益なし』という状態が続いたりする。

で、精神をすり減らしたりするわけだ。

典型的な<自業自得>なんだよな。

好きだろ? <自業自得>。

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