未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

丈編 人間ならでは

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人間社会においてはあらゆる場所に<ロボット>が配置されている。メイトギアはもちろん、非人間型のロボットも、あらゆる形で配備されてるんだ。

これにより常に記録を取って、万が一の<事故>の際の証拠を残しておくわけだな。

<事故の被害者>にとってはもちろん、<事故を起こしたとされる加害者>側にとっても、本当に致命的なミスや落ち度があってその結果に至ったのかを確かめることができるんだ。

自動車にドライブレコーダーを装備するのが当たり前になった頃には、そのおかげで<加害者>とされた側の落ち度がほとんどなく免責されたという事例も増えたらしいじゃないか。それまではとにかく<交通弱者>と呼ばれる側の証言ばかりが採用されて、ドライバー側に一方的に責任が問われていたのが、そうじゃなくなったと。

そりゃそうだろう。

<かもしれない運転>

をするにしたって、物理的に回避不可能な形で歩行者が飛び出してきたりしたら、さすがにどうしようもないだろうしな。

加えて、横断禁止の道路を横断していた歩行者が事故に遭った場合なども、ドライバー側に違反行為がないとされれば、歩行者側にも相応の責任が問われて、過失割合が大きく変わったりもしたとも聞く。これも、

『ドライバー側に違反行為はなかった』

ことを証明できる客観的な証拠があればこそか。

AIとAIによって制御されるロボットをはじめとした機器が人間社会に浸透したことについて、

『監視社会だ!』

と批判する向きもあるが、実際はそうやって守られることも少なくないんだ。なにしろ、<AI・ロボット排斥主義者のコミュニティ>において同様の事故が起これば、その度に、

『どちらに責任があるのか?』

で水掛け論になって裁判などが長引いたりすることもあるそうだし。そしてそんな経験を経て、<AI・ロボット排斥主義>を捨てる者も少なくないとか。実際に自分がどれだけAIやAIによって制御されるロボットに守られていたかを思い知らされることで改めて必要性を実感するということだな。

まあこの辺りも、

『人間ならでは』

という話ではある。

ここ朋群ほうむにおいても人間の数が増えてくればそういう事例も出てくるかもしれないから、今からそれに備えておかなきゃと思う。

と言うか、

『AIやロボットに監視されてる』

的な印象を抱かれないようにする必要があるだろうなあ。

そこについては、

『AIやロボットに見咎められるような行為をする必要がない』

ってのが重要になってくるだろうさ。

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