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第四世代
丈編 心が生じるような仕様
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とにかく、今の地球人社会で運用されているAIやロボットに<心>はないし、心が生じるような仕様にはなってない。
だいたい、AIやロボットどころか<完全なただの人形>にさえ、
『心を持ってるかもしれない』
なんてことを考えてしまうような人間がAIやロボットに心を見出したところで、それがどれほどあてになる? <心ってものを評価する側>がそもそもそんないい加減だってのに、どうしてそれで適切な判断ができるってんだか。
人間ってものを過大評価しすぎだろう。
これについては、俺個人のいい加減さだけを見ても十分に下せる評価だと思うぞ。
「人間がいい加減な生き物だという点については僕もまったく異論はないよ」
レックスもそう言ってくれるし、
「私だって、今でもレックスを愛してるけど錬是のことも愛してるしね」
「私も自分が何も間違えない完璧な存在かと言われたら、ぜんぜんそんな自信はありません」
「僕もだよ。むしろ僕は自分の優柔不断さに嫌気がさすことさえある」
「今のレックスと一緒に顕現したもう一人のレックスが亡くなったのに、今のレックスが生きてたことにホッとしてる私が何を言ってもね」
シモーヌもビアンカも久利生もシオもそう言ってくれる。
『自分は何も間違えない立派で完璧な人間だ』
なんて思い上がってるのはここにはいないんだ。ルイーゼに至っては、
「どうでもいい。興味ない」
だしな。
しかも、元の地球人社会には、『自分は何も間違えない立派で完璧な人間だ』と思い上がってるのさえそんなに珍しくないくらいにはいたよな。つまりそれだけを見ても<人間>という生き物がいかにいい加減なのか分かるってもんだろう?
そんな人間がAIやロボットに心を見出してしまっても、それがどれだけ信用できる?
そういう話だと思わないか? 俺は思う。
だから、AIやロボットに心を見出してしまう人間には申し訳ないが、そんなものは存在しないし、そういう仕様にはなってないってのは厳然たる事実なんだよ。
だがその上で、AIやロボットに心を見出してしまうことにどれほどの実害があるか?と言われると、実はそれほどでもなかったりもする。何しろ現在の地球人社会で運用されているAIやロボットは人間のそういう不合理な思考や情動についても織り込み済みで対処してくれてるからな。
<AIやロボットに心を見出してしまった人間>の不合理な振る舞いさえフォローしてくれるんだ。それが大きな実害になってしまわないように。
だいたい、AIやロボットどころか<完全なただの人形>にさえ、
『心を持ってるかもしれない』
なんてことを考えてしまうような人間がAIやロボットに心を見出したところで、それがどれほどあてになる? <心ってものを評価する側>がそもそもそんないい加減だってのに、どうしてそれで適切な判断ができるってんだか。
人間ってものを過大評価しすぎだろう。
これについては、俺個人のいい加減さだけを見ても十分に下せる評価だと思うぞ。
「人間がいい加減な生き物だという点については僕もまったく異論はないよ」
レックスもそう言ってくれるし、
「私だって、今でもレックスを愛してるけど錬是のことも愛してるしね」
「私も自分が何も間違えない完璧な存在かと言われたら、ぜんぜんそんな自信はありません」
「僕もだよ。むしろ僕は自分の優柔不断さに嫌気がさすことさえある」
「今のレックスと一緒に顕現したもう一人のレックスが亡くなったのに、今のレックスが生きてたことにホッとしてる私が何を言ってもね」
シモーヌもビアンカも久利生もシオもそう言ってくれる。
『自分は何も間違えない立派で完璧な人間だ』
なんて思い上がってるのはここにはいないんだ。ルイーゼに至っては、
「どうでもいい。興味ない」
だしな。
しかも、元の地球人社会には、『自分は何も間違えない立派で完璧な人間だ』と思い上がってるのさえそんなに珍しくないくらいにはいたよな。つまりそれだけを見ても<人間>という生き物がいかにいい加減なのか分かるってもんだろう?
そんな人間がAIやロボットに心を見出してしまっても、それがどれだけ信用できる?
そういう話だと思わないか? 俺は思う。
だから、AIやロボットに心を見出してしまう人間には申し訳ないが、そんなものは存在しないし、そういう仕様にはなってないってのは厳然たる事実なんだよ。
だがその上で、AIやロボットに心を見出してしまうことにどれほどの実害があるか?と言われると、実はそれほどでもなかったりもする。何しろ現在の地球人社会で運用されているAIやロボットは人間のそういう不合理な思考や情動についても織り込み済みで対処してくれてるからな。
<AIやロボットに心を見出してしまった人間>の不合理な振る舞いさえフォローしてくれるんだ。それが大きな実害になってしまわないように。
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