未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

丈編 敵じゃない何か

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ドーベルマンDK-a拾弐じゅうに号機に守られたれいとメイだったものの、別にそれに喜ぶでもなく、何事もなかったかのようにすぐに本来の目的に戻って狩りを行い、この日の糧を得た。

そしてロボットである拾弐じゅうに号機は、感謝の言葉ももらえないことについて不満を抱くこともなく、やはり哨戒任務に戻っていく。

ここで何か<交流>のようなものが描かれればそれなりに面白みもあるのかもしれないが、マンティアンであるれいやメイとロボットである拾弐じゅうに号機とじゃなあ。

それこそれいとメイがピンチに陥ってそれを救うために拾弐じゅうに号機が颯爽と駆けつけるような展開でもよかったかもな。

例えば、キャサリンとドーベルマンMPM十六号機の関係性みたいなものも、そういう話が好きなのもいるかもしれない。キャサリンも、地球人からすればものすごく冷淡で感情が乏しいようにも見えるだろうし。

でもなあ、れいとメイはキャサリンとは違うしな。しかもキャサリンは、あんがドーベルマンDK-a号機を自身のパートナーのように認識しているらしいのと同じく、なぜか十六号機だけを自分の傍に置いて自らの人生を歩んでいるが、れいとメイはそういうわけでもない。二人にとってロボットは、

<ただ当たり前のようにそこにいる、敵じゃない何か>

でしかないんだよな。

地球人も、自分の家を管理しているAIについて、<家族>や<仲間>のようには認識しないだろう? たまに感情移入してしまうのもいたりするが、それはあくまでごく少数でしかない。大多数の人間は、そこにAIがあって自分達の日常生活を支えてくれていることさえ意識しない。

それと近いのかもしれないな。

だが、それは、

<人間とAIやロボットの関係性>

としては実は正しいんだろう。AIやロボットは、人間社会における<細胞>のような存在だ。自分の細胞が常に働いてくれることを意識する人間はほとんどいないのと同じなんじゃないかな。そこまで当たり前のものとして浸透できているからこそ、意識せずにいられてるんだ。

だかられいとメイが拾弐じゅうに号機に対して特別な反応を見せないことも、別に気にする必要もないだろうさ。しかもマンティアンだし。あんまり表情豊かなマンティアンというのも、なんかそれはそれで違和感もあるしなあ。

ところで、ドーベルマンDK-aやドーベルマンMPMやホビットMk-Ⅱについては<個体差>を作らないようにしてるものの、あんにとっての号機や、キャサリンにとっての十六号機については、敢えてデータだけ共有して、メンテナンスだけして、完全な同期は行っていない。

こういう事例は、今後も出てくるかもな。

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