未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

丈編 称賛に値する

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新暦〇〇三八年六月十八日



この日も、れいはメイと一緒に食事のために密林に入っていった。

二歳を過ぎ、見た目にも地球人の六歳くらいな印象のあるメイもすでに<普通の食事>が摂れるようになっているから、合わせて狩りの練習をするためでもある。

それでも見た目にはまだまだ<幼児>な彼だが、これまでにも何度か猪竜シシにさえ遭遇して、そして生き延びてみせていた。猪竜シシを倒せたことはまだないものの、

『生き延びてみせた』

ことが重要なんだ。そもそも、筋肉や骨の密度が高いことから見た目よりは体重があるとはいってもまだ三十キロにも遠く届かない彼と、成体であれば平均で七十キロは下らない猪竜シシとでは、そもそもまともに勝負にはならない。フィクションでなら華奢なキャラクターが自分の何倍もありそうな大きな相手を倒したりすることもあるにせよ、実際にはなかなかそういうことはない。だから、メイが真っ向勝負で猪竜シシに勝てなくても何も恥ずかしいことでもない。

むしろ勝ててしまったらおかしいんだ。

それよりも、

猪竜シシと遭遇して生き延びた』

というだけでも、十分、称賛に値する。

まあ、傍には常に母親のれいがいて、ドーベルマンDK-aもいたりしたから、よほどのことがない限り命を落としたりはしないだろうが、れいやドーベルマンDK-a、そして今ではホビットMk-Ⅱが助け舟を出さなきゃいけないほどのことがなかったと言うべきか。

自分の力だけではどうにもならないと悟ると、さっさと身を引くんだ。そこで意地を張って無理をしない。それこそがここで生き延びる秘訣だな。

もうすでにその辺りをわきまえているらしいというのがすごいんだよ。

駿しゅん達に狩られた猪竜シシは、その判断が遅かったから命を落とした。

それとは少し違うかもしれないが、かつてほまれがいささかわきまえない振る舞いをしたことで危険を招いたなんてこともあったな。

だからといってメイが利口でほまれがバカだったと言うつもりもない。そんなことがあっても結果的としてほまれは立派に<パパニアンの群れのボス>として務めを果たし、穏当にボスの座を後進に譲ってみせたんだ。そんな簡単にできるようなことじゃないと思う。

メイも、これから先をどう生きてくれるかだよな。

俺としては、物語的に面白くなりそうな<波乱万丈な人生>を送るよりも、ただただ穏やかに生きていってほしいと願ってる。

もちろん、その願いが必ず叶うとは思っちゃいない。思っちゃいないが、その願いが叶うように努力することは諦めないさ。

もっとも<努力>といっても、俺自身が何かをするというよりは、あくまで、

『体制を整える』

形ではあるが。

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