未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

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第四世代

深編 たかが人間の一人

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新暦〇〇三八年五月六日



そうだ。野生においては、個体がしでかしたことなんてのは、最悪でも、『群れが崩壊する』程度のことでしかないだろう。

そして群れが崩壊したところで、すぐに死ぬわけじゃない。群れで暮らしている時に比べれば大きく死に近付く事態ではあってもだ。

地球人は遭難でもして人間社会の庇護を受けられなくなったら、それこそ数日で、早ければ一日ともたないだろうが、野生の生き物は、群れで暮らす者であっても、危険は非常に高くなるが、天敵と遭遇しなければ、餌さえ確保できれば、それなりに生きていけたりもする。

らいも、俺達が把握できていないだけで、もしかしたらどこかで生き延びてたりもしたかもしれないな。

まあさすがに年齢を考えると今はもう生きてはいないだろうが。

とにかく、野生におけるルールのようなものは、地球人が思うそれとは根本的に違ってるということだ。

『守らなきゃいけないもの』

じゃないんだよ。

『守った方がリスクが減る』

程度のものでしかないんだろうな。

ここでそれぞれの生き方をしている子供達を見ていてつくづくそう感じた。地球人にはまったくできない生き方だ。

当然、俺にもできない。ひかりまどかひなた萌花ほのかあかり蒼穹そら未来みらい黎明れいあれいやメイ達にはできるかもしれなくても、子孫達はできなくなっていく可能性が高いだろうな。

そのためにも、今から準備を始めなきゃと思ってる。

『なぜルールを守る必要があるのか?』

について、ただの綺麗事でなく、単なるお題目でなく、建前論でなく、体裁だけでなく、具体的でそれこそ愛想もへったくれもない純然たる道理としてきちんと伝えていきたい。

誰かにとって都合のいい<言い訳>に利用されないようにするためにも。

特に、他者を支配したがる奴にとっては『ルールを守らせる』のは基本だろう。自身こそがルールであって、

『それを守るのは人間として当然だ!』

的な考え方をするのをのさばらせないためにも、『なぜルールを守る必要があるのか?』ってのは大事なんだよ。なにしろ、他者を支配したがる輩は、自分にとって都合よくルールを捻じ曲げることも平気でするからな。

ルールを守るのは人間として当然だと言うのなら自分自身もルールを守らなきゃいけないはずだが、

『自分だけはルールに縛られない』

だとか普通に思ってたりするからな。それこそ、

『自分の言うことこそがルールだ』

として、自分はルールを超越した存在だと思ってたりするんだろうさ。

たかが人間の一人に過ぎないのにな。

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