1,895 / 2,387
第四世代
彗編 子供騙しの御伽話
しおりを挟む
『子供騙しの御伽話はいい加減にしろ』
これはまさに俺の実感でもある。そして素直な意見だ。
もちろん、その<子供騙しの御伽話>に縋らずにいられない親もいるんだろう。それでようやく自我を支えることができてるのもいるんだろう。俺からすればそれは<甘え>に過ぎないが、同時に、
『甘えることさえ許さない』
と言いたいわけじゃない。俺だってたいがい甘えてきたしな。ただ、自分がそうやって甘えてることを自覚しなきゃいけないだろうとは思うんだよ。自分が甘えてることを自覚するからこそ、他者の心情を想像することもできると思う。
自分の甘えを自覚せず、
『自分は完璧だ』
とか思い込んでる人間に、<他者の痛み>なんてのが理解できるとも想像できるとも思えないしな。
『自分もついつい甘えてしまう。だから自分以外の人間も、ついつい甘えてしまうこともあるだろう』
と考えることができると思うんだよ。
当然、甘えてるだけじゃダメなのは事実だ。『子供に来てもらったのは親の勝手』『子供を養育するのは親自身の行いの尻拭い』という事実に目をつぶって甘えてたんじゃいつまで経っても<大人>にはなれないと思う。
ただ、『分かっていてもできない』というのもあるだろう? 自分にだってそういう部分の一つや二つ、思い当たる節があるだろう?
そういう『分かっていてもできない』ってのを他者に理解してもらうには、自分も他の誰かの『分かっていてもできない』を理解しなきゃダメだと俺は思う。
『自分だけがそういうのを許してもらえて、自分以外の誰かのそういうのは許さない』
なんてのは通らないんだよ。それを無理に通そうとするのが多かったから、くだらない諍いが無数にあったんだろう? 地球人社会では。
俺達が今、穏当に暮らしていられるのは、そういう<自分のダメな部分>というのを互いに認めた上で折り合いをつけてるからだ。ロボットにもフォローしてもらいつつな。
人間の<甘え>についても不平不満を口にせずフォローしてくれるのもロボットならではだというのもあると思う。人間はとにかく、
『自分は甘えててもいいが、自分以外の奴が甘えるのは許さない』
ってのを隠さない生き物でもあるしなあ。そしてそれ自体が甘えである事実にさえ目を向けようとしなかったりもする。
それを快くスルーしてただただ淡々と実務をこなすってのは、人間にはなかなか難しいことだというのも事実だろうさ。
ネットとかに溢れてた罵詈雑言の類を少し拾い上げるだけでも、自分の甘えは棚に上げて他者の甘えをあげつらう奴の多さが分かるしな。
これはまさに俺の実感でもある。そして素直な意見だ。
もちろん、その<子供騙しの御伽話>に縋らずにいられない親もいるんだろう。それでようやく自我を支えることができてるのもいるんだろう。俺からすればそれは<甘え>に過ぎないが、同時に、
『甘えることさえ許さない』
と言いたいわけじゃない。俺だってたいがい甘えてきたしな。ただ、自分がそうやって甘えてることを自覚しなきゃいけないだろうとは思うんだよ。自分が甘えてることを自覚するからこそ、他者の心情を想像することもできると思う。
自分の甘えを自覚せず、
『自分は完璧だ』
とか思い込んでる人間に、<他者の痛み>なんてのが理解できるとも想像できるとも思えないしな。
『自分もついつい甘えてしまう。だから自分以外の人間も、ついつい甘えてしまうこともあるだろう』
と考えることができると思うんだよ。
当然、甘えてるだけじゃダメなのは事実だ。『子供に来てもらったのは親の勝手』『子供を養育するのは親自身の行いの尻拭い』という事実に目をつぶって甘えてたんじゃいつまで経っても<大人>にはなれないと思う。
ただ、『分かっていてもできない』というのもあるだろう? 自分にだってそういう部分の一つや二つ、思い当たる節があるだろう?
そういう『分かっていてもできない』ってのを他者に理解してもらうには、自分も他の誰かの『分かっていてもできない』を理解しなきゃダメだと俺は思う。
『自分だけがそういうのを許してもらえて、自分以外の誰かのそういうのは許さない』
なんてのは通らないんだよ。それを無理に通そうとするのが多かったから、くだらない諍いが無数にあったんだろう? 地球人社会では。
俺達が今、穏当に暮らしていられるのは、そういう<自分のダメな部分>というのを互いに認めた上で折り合いをつけてるからだ。ロボットにもフォローしてもらいつつな。
人間の<甘え>についても不平不満を口にせずフォローしてくれるのもロボットならではだというのもあると思う。人間はとにかく、
『自分は甘えててもいいが、自分以外の奴が甘えるのは許さない』
ってのを隠さない生き物でもあるしなあ。そしてそれ自体が甘えである事実にさえ目を向けようとしなかったりもする。
それを快くスルーしてただただ淡々と実務をこなすってのは、人間にはなかなか難しいことだというのも事実だろうさ。
ネットとかに溢れてた罵詈雑言の類を少し拾い上げるだけでも、自分の甘えは棚に上げて他者の甘えをあげつらう奴の多さが分かるしな。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
163
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる