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第四世代
光編 パパニアンとしての生き方講座
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以前にも触れたが、萌花にはまだ少し早いだろうということで、順による、
<パパニアンとしての生き方講座>
については、彼女が遊び疲れて眠っている間に出掛けることにしている。
誉の時は、より野生に近かったことで俺では残念ながら制御も難しかったものの、順はほぼ成体になるまで<野生のパパニアン>として生きてきたこともあって、今なお、和や陽だけでなく、肉体的には純粋なパパニアンである麗をも凌ぐ、
<密林において活動を行うスキル>
を維持している。確かに憶病なところはありつつ、それ自体は野生で生きるにはむしろ必要な能力のはずなんだ。<無謀な恐れ知らず>は生き延びられない。そういう部分があった誉は実際に、命の危険まであるような状況を自ら招いてしまった。エレクシアとメイフェアのおかげで助かっただけだ。
もちろんその辺りの<幸運>も生きるには重要なものだとしても、
『自ら危険を招かない』
のも大事な要素のはずなんだよ。順はそういう部分に秀でていると思うんだ。
とは言え、基礎的な体力はともかく、幼いが故の無鉄砲さがまだまだ強く出ている部分が多い萌花を連れて行くのは、いささかリスクが高いだろう。彼女が無茶をすることで『全員が危険に曝される』なんてことも十分に想定される。
だから萌花を連れて行くのは、もう少し後にした方がいいと俺も思ってるんだ。
まあ、いざとなればエレクシアもイレーネもいるけどな。樹上も行動範囲であるパパニアンを警護するにはドーベルマンDK-aじゃ荷が勝ちすぎているにしても、メイトギアであるエレクシアやイレーネなら全く問題ない。それぞれ、義手や義足の性能も向上してて、オリジナルの状態に比べればスペックダウンは否めなくても、それでも十分すぎる性能は持ってる。エレクシアはもとより、今ならイレーネでも蛟相手であろうと苦戦はしないだろう。
だから大丈夫だとは思う。
思うが、まあ、念のためだ。それに集落内で遊んでいるだけでもそれなりに痛い思いもしてるしな。そうやって経験を積んで段階を踏んで徐々に世界を広げていってくれればいいさ。
そして光も、そういう形で子供達の成長を見守ってる。順のことも、子供達の父親として信頼してくれている。その信頼に順も応えて、子供達をいつも無事に連れ帰ってくれている。
もちろん基本的に、明の縄張りを受け継いだ淕や、アクシーズの翔や、翔の弟の彗達の縄張りがある種の防壁になって、めったな外敵は入ってこないというのはありつつも。
<パパニアンとしての生き方講座>
については、彼女が遊び疲れて眠っている間に出掛けることにしている。
誉の時は、より野生に近かったことで俺では残念ながら制御も難しかったものの、順はほぼ成体になるまで<野生のパパニアン>として生きてきたこともあって、今なお、和や陽だけでなく、肉体的には純粋なパパニアンである麗をも凌ぐ、
<密林において活動を行うスキル>
を維持している。確かに憶病なところはありつつ、それ自体は野生で生きるにはむしろ必要な能力のはずなんだ。<無謀な恐れ知らず>は生き延びられない。そういう部分があった誉は実際に、命の危険まであるような状況を自ら招いてしまった。エレクシアとメイフェアのおかげで助かっただけだ。
もちろんその辺りの<幸運>も生きるには重要なものだとしても、
『自ら危険を招かない』
のも大事な要素のはずなんだよ。順はそういう部分に秀でていると思うんだ。
とは言え、基礎的な体力はともかく、幼いが故の無鉄砲さがまだまだ強く出ている部分が多い萌花を連れて行くのは、いささかリスクが高いだろう。彼女が無茶をすることで『全員が危険に曝される』なんてことも十分に想定される。
だから萌花を連れて行くのは、もう少し後にした方がいいと俺も思ってるんだ。
まあ、いざとなればエレクシアもイレーネもいるけどな。樹上も行動範囲であるパパニアンを警護するにはドーベルマンDK-aじゃ荷が勝ちすぎているにしても、メイトギアであるエレクシアやイレーネなら全く問題ない。それぞれ、義手や義足の性能も向上してて、オリジナルの状態に比べればスペックダウンは否めなくても、それでも十分すぎる性能は持ってる。エレクシアはもとより、今ならイレーネでも蛟相手であろうと苦戦はしないだろう。
だから大丈夫だとは思う。
思うが、まあ、念のためだ。それに集落内で遊んでいるだけでもそれなりに痛い思いもしてるしな。そうやって経験を積んで段階を踏んで徐々に世界を広げていってくれればいいさ。
そして光も、そういう形で子供達の成長を見守ってる。順のことも、子供達の父親として信頼してくれている。その信頼に順も応えて、子供達をいつも無事に連れ帰ってくれている。
もちろん基本的に、明の縄張りを受け継いだ淕や、アクシーズの翔や、翔の弟の彗達の縄張りがある種の防壁になって、めったな外敵は入ってこないというのはありつつも。
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