1,823 / 2,554
第四世代
光編 鎖
しおりを挟む
全身に刃物の鱗をまとったかのようなあまりにも凶悪な姿になったヒト蛇の前に、桜華と高仁と鈴夏とアンデルセンが、立ち塞がる。
「……」
そして鈴夏とアンデルセンはそれこそ、ロボットゆえに言葉を発することもなくドーベルマンMPMやホビットMk-Ⅱとリンクし連携し、いや、まさしく自身の体として使い、全体で一体のロボットとなる。元は要人警護仕様のメイトギアである鈴夏のAIは、この中では次元の違う性能を発揮するため、彼女を頭脳として機能させるんだ。
しかも現場でのそれだから、タイムラグもほとんどない。これまでは一方的にやられるだけだったホビットMk-Ⅱも、明らかに動きがよくなった。実に有機的な動きでヒト蛇の攻撃を躱しつつ、その腕に次々としがみつき、鈴生りになる。
「ガアアッッ!?」
そんなホビットMk-Ⅱをもう片方の手で払いのけようとするものの、そこに高仁が突撃、戦闘用マニピュレータのナックルガードを展開して、ハンマーパンチ。
文字どおりでかいハンマーと化したそれがヒト蛇の手を弾き返す。それにさらにホビットMk-Ⅱがしがみついてやはり鈴生りに。
こうなるともう両腕に数百キロの重りを付けているのと同じだ。さすがのヒト蛇でも動きが鈍る。そしてドーベルマンMPMが互いに手を取り合って鎖のように連結。ヒト蛇の腕にしがみついたホビットMk-Ⅱを掴んで拘束する。
動きを封じて麻酔薬のアンプルを食わせるんだ。
「ガッッ! ガアアッッ!!」
自分にしがみついて邪魔をしてくる奴らにヒト蛇は食らいつこうとするものの、その頭に桜華と鈴夏が重作業用マニピュレータで構えた<対怪物用打撃銃>をすかさず放つ。するとヒト蛇の頭が、パンチを食らったボクサーのように弾かれる。
普通の動物なら、それこそたとえ象であってもこれで即死してもおかしくないんだが、頭まで何重もの鱗に覆われたヒト蛇は、鱗がクッションの役目をして威力を大幅に減衰させる。その上で、頭蓋もとんでもなく硬いからな。
おそらくそれは本来の<物理的な硬さ>だけでなく、
<物理書き換え現象>
も利用した硬さだと推定されている。そうだ。物理的に有り得ない硬度と強度に達してるんだ。
それでも、両腕を<ロボットの鎖>で拘束し動きを鈍らせて、背後に回った高仁が、やはりヒト蛇の体にしがみついたドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱを足場にして駆け上がった高仁がヒト蛇の頭を掴んで逸らせ、口を大きく開けさせる。
そこにアンデルセンが、やはりドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱを足場にして駆け上がり、ヒト蛇の顔に掴まってアンプルを口に放り込もうとしたのだった。
「……」
そして鈴夏とアンデルセンはそれこそ、ロボットゆえに言葉を発することもなくドーベルマンMPMやホビットMk-Ⅱとリンクし連携し、いや、まさしく自身の体として使い、全体で一体のロボットとなる。元は要人警護仕様のメイトギアである鈴夏のAIは、この中では次元の違う性能を発揮するため、彼女を頭脳として機能させるんだ。
しかも現場でのそれだから、タイムラグもほとんどない。これまでは一方的にやられるだけだったホビットMk-Ⅱも、明らかに動きがよくなった。実に有機的な動きでヒト蛇の攻撃を躱しつつ、その腕に次々としがみつき、鈴生りになる。
「ガアアッッ!?」
そんなホビットMk-Ⅱをもう片方の手で払いのけようとするものの、そこに高仁が突撃、戦闘用マニピュレータのナックルガードを展開して、ハンマーパンチ。
文字どおりでかいハンマーと化したそれがヒト蛇の手を弾き返す。それにさらにホビットMk-Ⅱがしがみついてやはり鈴生りに。
こうなるともう両腕に数百キロの重りを付けているのと同じだ。さすがのヒト蛇でも動きが鈍る。そしてドーベルマンMPMが互いに手を取り合って鎖のように連結。ヒト蛇の腕にしがみついたホビットMk-Ⅱを掴んで拘束する。
動きを封じて麻酔薬のアンプルを食わせるんだ。
「ガッッ! ガアアッッ!!」
自分にしがみついて邪魔をしてくる奴らにヒト蛇は食らいつこうとするものの、その頭に桜華と鈴夏が重作業用マニピュレータで構えた<対怪物用打撃銃>をすかさず放つ。するとヒト蛇の頭が、パンチを食らったボクサーのように弾かれる。
普通の動物なら、それこそたとえ象であってもこれで即死してもおかしくないんだが、頭まで何重もの鱗に覆われたヒト蛇は、鱗がクッションの役目をして威力を大幅に減衰させる。その上で、頭蓋もとんでもなく硬いからな。
おそらくそれは本来の<物理的な硬さ>だけでなく、
<物理書き換え現象>
も利用した硬さだと推定されている。そうだ。物理的に有り得ない硬度と強度に達してるんだ。
それでも、両腕を<ロボットの鎖>で拘束し動きを鈍らせて、背後に回った高仁が、やはりヒト蛇の体にしがみついたドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱを足場にして駆け上がった高仁がヒト蛇の頭を掴んで逸らせ、口を大きく開けさせる。
そこにアンデルセンが、やはりドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱを足場にして駆け上がり、ヒト蛇の顔に掴まってアンプルを口に放り込もうとしたのだった。
0
お気に入りに追加
174
あなたにおすすめの小説
大好きな彼女を学校一のイケメンに寝取られた。そしたら陰キャの僕が突然モテ始めた件について
ねんごろ
恋愛
僕の大好きな彼女が寝取られた。学校一のイケメンに……
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかったのだ。
NTRは始まりでしか、なかったのだ……
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
俺のセフレが義妹になった。そのあと毎日めちゃくちゃシた。
ねんごろ
恋愛
主人公のセフレがどういうわけか義妹になって家にやってきた。
その日を境に彼らの関係性はより深く親密になっていって……
毎日にエロがある、そんな時間を二人は過ごしていく。
※他サイトで連載していた作品です
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる