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第四世代
光編 幸運を当てにした戦略
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ヒト蛇を捕獲し台地の麓に移送する作戦を実行するため、機動部隊を集結させ、とにかくその場に釘付けにする形に変更。ヘリが、哨戒中だったそれぞれの小隊をピックアップに向かう。
一方、コーネリアス号の医務室では麻酔薬の精製を急ぐ。ここ朋群で得た薬効成分を用いたものだ。地球人社会で精製されたそれだと、この地の生物にどんな影響が出るかまだ十分に治験が得られてないからというのもあって、念のためそうすることにしたんだ。ちなみに麻酔薬の精製にはレックスの手も借りる。彼はそっち方面でも知見があるとのことで。
まあ、夷嶽や牙斬は大丈夫だったから大丈夫だとは思うものの、万が一があってもつまらないしな。
同時に、アリアンのメンテナンスも十分なものを行う。作業はすべてドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱではあるものの、監督はアリアンと鈴夏だ。と言うか、アリアンと鈴夏の手足としてドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱがいると言った方がいいかもな。
それもあって、一部の隙もなく数百項目もの万全のチェックが行われていく。ほとんど毎日行われているものを改めて行っているだけだが、人間が作業するのと違って何度でも同じことを苦痛を覚えることなく行えるロボットならではのものだと言えるだろう。
その間に、第三小隊と第五小隊がヘリの二号機で、第二小隊と第四小隊と第七小隊がヘリの三号機で、現場に到着。ワイヤーで降下。対応に移る。
これらがすべて同時進行で行えるから、数を揃えた意義が実感できるよ。
『戦いは数だよ、兄貴』
大昔のアニメか何かのセリフが今でも有効だというのを思い知らされるな。実は少数精鋭の部隊で状況を打破するという事例もあるものの、実はその少数精鋭の部隊を<精鋭>たらしめるのは、
『少数の精鋭を生み出せるだけの十分な兵力』
があってのことだそうだ。そういう背景もなしで飛び抜けた少数の精鋭が集まるなんてことはただの<幸運>であって、<まぐれ>と言っていいらしい。
久利生も、
「幸運を当てにした戦略は<戦略>とは呼べないよ。単なる無謀だ」
と苦笑いする。
だから俺がロボットの数を確保しようとすることについて彼も支持してくれていた。
こうして六つの機動部隊、三十六機のロボットでヒト蛇を取り囲む。
一見しただけなら卑怯にも思えるかもしれないが、確実にヒト蛇を包囲し、何もさせないことで逆にヒト蛇自身を守るためでもある。
麻酔薬を装備した鈴夏とアンデルセンが現場に到着するまでの間、な。
一方、コーネリアス号の医務室では麻酔薬の精製を急ぐ。ここ朋群で得た薬効成分を用いたものだ。地球人社会で精製されたそれだと、この地の生物にどんな影響が出るかまだ十分に治験が得られてないからというのもあって、念のためそうすることにしたんだ。ちなみに麻酔薬の精製にはレックスの手も借りる。彼はそっち方面でも知見があるとのことで。
まあ、夷嶽や牙斬は大丈夫だったから大丈夫だとは思うものの、万が一があってもつまらないしな。
同時に、アリアンのメンテナンスも十分なものを行う。作業はすべてドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱではあるものの、監督はアリアンと鈴夏だ。と言うか、アリアンと鈴夏の手足としてドーベルマンMPMとホビットMk-Ⅱがいると言った方がいいかもな。
それもあって、一部の隙もなく数百項目もの万全のチェックが行われていく。ほとんど毎日行われているものを改めて行っているだけだが、人間が作業するのと違って何度でも同じことを苦痛を覚えることなく行えるロボットならではのものだと言えるだろう。
その間に、第三小隊と第五小隊がヘリの二号機で、第二小隊と第四小隊と第七小隊がヘリの三号機で、現場に到着。ワイヤーで降下。対応に移る。
これらがすべて同時進行で行えるから、数を揃えた意義が実感できるよ。
『戦いは数だよ、兄貴』
大昔のアニメか何かのセリフが今でも有効だというのを思い知らされるな。実は少数精鋭の部隊で状況を打破するという事例もあるものの、実はその少数精鋭の部隊を<精鋭>たらしめるのは、
『少数の精鋭を生み出せるだけの十分な兵力』
があってのことだそうだ。そういう背景もなしで飛び抜けた少数の精鋭が集まるなんてことはただの<幸運>であって、<まぐれ>と言っていいらしい。
久利生も、
「幸運を当てにした戦略は<戦略>とは呼べないよ。単なる無謀だ」
と苦笑いする。
だから俺がロボットの数を確保しようとすることについて彼も支持してくれていた。
こうして六つの機動部隊、三十六機のロボットでヒト蛇を取り囲む。
一見しただけなら卑怯にも思えるかもしれないが、確実にヒト蛇を包囲し、何もさせないことで逆にヒト蛇自身を守るためでもある。
麻酔薬を装備した鈴夏とアンデルセンが現場に到着するまでの間、な。
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