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第四世代
光編 親の贔屓目
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新暦〇〇三七年三月七日
『他者を労わる』
『他者を気遣う』
『他者を慮る』
それを、
『非合理的だ!』
と軽んじる人間もいるが、いやいや、そうやって他者を労わることなく気遣うことなく慮ることなく一方的な都合を押し付けるだけなのが反発を招き結果として様々な軋轢を生むんだとなぜ分からない?
自分も他者から一方的な都合を押し付けられたら反発するだろう? 反感を覚えるだろう? だったら、自分と同じく<人間>である他者も同じように反発し反感を覚えると考えるのが<当たり前>ってもんじゃないか? 人間は感情の生き物だ。その感情を軽んじるのは決して<合理的>とは言えないと思うんだがな。
<戦争の永久放棄>も<死刑廃止>も、感情ってものを考えればなかなか踏み切れなかったのが、<人口爆縮>という大災害さえ上回るそれこそ未曽有の危機感の前には感情を後回しにするしかなかった、と言うか、
<自分達の存在がなかったことになってしまうかもしれないという恐怖>
って感情に後押しされた結果なんだろうが、それも結局は『感情を考慮に入れればこそ』なわけだしな。
ましてや、地球人よりもずっと攻撃力が高く<殺傷>に対しても抵抗感が少ない朋群人の感情を軽んじればそれこそリスクしか生まれないだろう。そもそも秩序の維持さえままならないんじゃないか?
そんな実感しかない。
『難しく考えてても仕方ないだろ!』
とか言うのもいるだろうが、あのなあ、<人間の社会>ってのが簡単なものじゃないってことさえ分からないのか?
『難しく考えなくても生きていられる』
のは、自分の知らないところで他の誰かが知恵を振り絞ってくれてるからだとなぜ分からない? だから<衆愚>とか言われるんじゃないのか?
人間社会に置いて感情を軽んじるのは愚かだ。しかし同時に、<個々人の感情>ばかりを優先していては社会秩序など成り立たない。その辺りのバランスを取ってくれる存在がいればこその今の暮らしなんだと気付くべきだと俺は思うよ。
そして今は、俺がその立場なんだ。ここに人間社会を築いていくにあたって、地球人社会での歴史から学び、同じ失敗を繰り返さないようにしていく必要があるんだ。
そんな俺の意志を、光はしっかりと受け継いでくれていると感じる。感じるが、俺の思うとおりに何もかもが行くとは限らないから、今は注意深く見守っていく。そういう段階に移っていってるんだと感じてる。
だが、父親の目から見ても、光はとても優秀だ。<親の贔屓目>を別にしても、な。
『他者を労わる』
『他者を気遣う』
『他者を慮る』
それを、
『非合理的だ!』
と軽んじる人間もいるが、いやいや、そうやって他者を労わることなく気遣うことなく慮ることなく一方的な都合を押し付けるだけなのが反発を招き結果として様々な軋轢を生むんだとなぜ分からない?
自分も他者から一方的な都合を押し付けられたら反発するだろう? 反感を覚えるだろう? だったら、自分と同じく<人間>である他者も同じように反発し反感を覚えると考えるのが<当たり前>ってもんじゃないか? 人間は感情の生き物だ。その感情を軽んじるのは決して<合理的>とは言えないと思うんだがな。
<戦争の永久放棄>も<死刑廃止>も、感情ってものを考えればなかなか踏み切れなかったのが、<人口爆縮>という大災害さえ上回るそれこそ未曽有の危機感の前には感情を後回しにするしかなかった、と言うか、
<自分達の存在がなかったことになってしまうかもしれないという恐怖>
って感情に後押しされた結果なんだろうが、それも結局は『感情を考慮に入れればこそ』なわけだしな。
ましてや、地球人よりもずっと攻撃力が高く<殺傷>に対しても抵抗感が少ない朋群人の感情を軽んじればそれこそリスクしか生まれないだろう。そもそも秩序の維持さえままならないんじゃないか?
そんな実感しかない。
『難しく考えてても仕方ないだろ!』
とか言うのもいるだろうが、あのなあ、<人間の社会>ってのが簡単なものじゃないってことさえ分からないのか?
『難しく考えなくても生きていられる』
のは、自分の知らないところで他の誰かが知恵を振り絞ってくれてるからだとなぜ分からない? だから<衆愚>とか言われるんじゃないのか?
人間社会に置いて感情を軽んじるのは愚かだ。しかし同時に、<個々人の感情>ばかりを優先していては社会秩序など成り立たない。その辺りのバランスを取ってくれる存在がいればこその今の暮らしなんだと気付くべきだと俺は思うよ。
そして今は、俺がその立場なんだ。ここに人間社会を築いていくにあたって、地球人社会での歴史から学び、同じ失敗を繰り返さないようにしていく必要があるんだ。
そんな俺の意志を、光はしっかりと受け継いでくれていると感じる。感じるが、俺の思うとおりに何もかもが行くとは限らないから、今は注意深く見守っていく。そういう段階に移っていってるんだと感じてる。
だが、父親の目から見ても、光はとても優秀だ。<親の贔屓目>を別にしても、な。
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